礼真琴の復帰を待って頑張る暁千星ほか代役メンバーに感動(星組『1789』観劇)

昨日の午前中に宝塚公式サイトで、休演しているこっちゃん(礼真琴)について「順調に回復していて、復帰についてはあらためて案内いたします」という内容のお知らせがありました。

心配しているファンを安心させてくれる嬉しいお知らせだなと思っていたのですが、その後で文春でそのこっちゃんに関する記事が出て、それに対応した発表だったのかと思わされました。
まあ、今回は文春への対応としてのお知らせだったかもしれませんが、こうやって少しでもファンを安心させてくれる発表は大歓迎です。
今後も外部の記事などとは関係なく、早め早めに安心材料を提供してくれることを望みます。

さて、そのこっちゃんの順調な回復のお知らせを見てほっとした後で、『1789』の代役公演を観劇してきました。
本当に素晴らしい出来で大感動しました。

そして本日夕方には、こっちゃんの明日8月24日からの復帰の発表がありました!

星組『1789』代役公演感想

星組の『1789』は宝塚大劇場の千秋楽間近に一回、そして東京公演は8月の最初に一回観劇して、今回が3回目にして最後の観劇でした。

15日マチネ公演の二幕から急遽中止になった時はもしかしたら3回目は観られないかもしれないなと思ったのですが、19日から代役での公演が行われるという発表にほっとしました。

こっちゃん(礼真琴)のロナンが本当に素晴らしかったのでできればもう一度観たかったですし、今回はじめて観る友達にもあの完璧な『1789』を観せたかったのというのもあります。

でも正直言ってこのレアな代役公演が観られたのはラッキーだったかもしれません。それほど代役メンバーはじめ、他のキャストもみんな素晴らしかったです。

暁千星:ロナン(礼真琴)

冒頭にボースの場面で舞台の後ろから走り出てきたありちゃん(暁千星)の長身でスタイルのよいロナンに目を見張りました。

第一声はこっちゃんのロナンより低音ボイスで、より泥臭さを感じました。
歌う声はきれいに響いていて何度も鳥肌が立ったほど。

この短い時間でここまで完璧に歌いこなすありちゃんに脱帽でした。

こっちゃんのロナンが少年ぽさのあるやんちゃな感じのするロナンだったのに比べて、ありちゃんのロナンはもっと“漢”を感じさせる男っぽいロナンで、童顔のありちゃんからすると意外な感じがする役作りでした。

代役とはいえ、こっちゃんのロナンをそのまま真似るのではなく、ありちゃんなりのロナンを演じていたのがすごくよかったです。
代役というよりWキャストという感じだな〜と、東宝版『1789』の2人のロナンがまったく違うロナンだったのを思い起こしました。

本編だけでなくフィナーレももちろんそのままこっちゃんがやっていたところを担当していたわけですが、まったく完璧、脱帽です。

男役群舞に移る前に舞台上でジャケットを着替えますが、着替えた後に気合を入れる感じで両肩を交互にコキコキと揺らしたのが見えて、それになんかジーンとしちゃいました。
相当な覚悟とプレッシャーがありちゃんのあの肩にかかっているんだな〜と。

パレードのトップスターの大羽根についてはSNSで知っていたので驚きはしませんでしたが、やっぱり実際に見ると感慨深いものがありました。
トップスターではないありちゃんが大羽根を背負ったことに対して、中には否定的な意見の方がいらっしゃるというのを知ってびっくりしましたが、まあいろんな考えの人がいるのは仕方がないのでね。
でもあの羽根を背負うことも含めて代役ですからね。

初めて宝塚を観劇するお客さんには代役かどうかは関係のないことですから、もしありちゃんが大羽根を背負わなかったらえ?なんで大羽根が無いの?ということになっちゃいますもんね。
でもありちゃんにはかなりの重圧だったんじゃないかなと想像しました。

きっと礼さんに心配をかけないように自分が礼さんの戻ってくる場所を守らなければという気概で臨んでいたんだろうなと思いながら見ていたら、涙腺が緩んでしまって…

天華えま:デムーラン(暁千星)

ありちゃんが演じていたデムーランはダントン役だったぴーちゃん(天華えま)が演じています。

豪放磊落というイメージのダントンとはまったく違う優しいデムーランを繊細に演じていて、ぴーちゃんの役作りの素晴らしさにも感動しました。
歌声もとても澄んでいてうまいです。
デムーランのソロ曲の「武器をとれ」には惚れ惚れしました。

ダントンの時もありちゃんのデムーランと革命仲間として絡むシーンで、同期の絆にキュンキュンしましたが、ロナンとデムーランとしてありちゃんと絡む場面がまたさらにエモくて。

ロナンを常に心配しているのはデムーランですし、「自由と平等」の場面でロナンに拒絶されて実に悲しそうな顔をするぴーちゃんデムーランにぐっときました。
ロナンの最期ではデムーランがロナンの名前を叫ぶんですが、そこにも胸が熱くなりました。

そしてフィナーレでは、男役群舞でありちゃんとぴーちゃんが本当に嬉しそうな笑顔で見つめ合ったのを目撃して胸がキューとなりました。

碧海さりお:ダントン(天華えま)

この代役メンバーでまた感心したのがちゃりおくん(碧海さりお)のダントンでした。

本来王族側のラマールを演じているので、一番違う場面に出ることになったのがちゃりおくんですよね。
その立場も人柄もまったく違うダントンを実に上手く演じていました。

髪の色はラマールのままの金髪だったので、ダントンといえば黒髪のイメージなのでそこは違和感がありましたが、見た目の印象関係なく豪放磊落なダントンをたくみに表現していました。
第一声から『おっ、ダントンだ!』と思いましたもん。

歌もとてもうまかったです。

鳳真斗愛:ラマール(碧海さりお)

今回一番驚かされたのが、もえか(鳳真斗愛)のラマールです。

観劇した人のレポートを見ていてそんなに芸達者なんだ〜と思ってはいたのですが、実際に見るとそのとおりと感心しました。

ラマールをはじめ秘密警察の3人はこの作品のコメディ担当ですが、もえかのラマールはピカイチでした。
なにしろ登場するだけで客席の笑いを誘っていましたからね。
セリフの言い方だけでなく仕草や動き方がなんとなく面白いからですね。

私が観た回は貸切公演だったんですが、銀橋でお客さんに絡むシーンでその企業の名前でアドリブを言っていて、客席は大喜びでした。
東宝版『1789』の坂元健児さんの実に芸達者なラマールを思い出したほどでした。

もえかといえば『VERDAD!!』のカラオケ店のコーナーでローラという店員をやって、そのあまりの芸達者ぶりが大いに話題になっていました。
102期にしてあの出来上がりぶりに今後が楽しみになりました。

代役メンバー以外も一段と熱かったです

もちろん代役メンバー以外のキャストも素晴らしかったです。
前に観た時よりまたさらに気迫があったように感じられました。

とくにトップ娘役のなこちゃん(舞空瞳)は、こっちゃん留守を守らなければという気概を感じました。
とくにフィナーレのデュエットダンスではありちゃんをリードしているような感じさえ受けました。

そしてありちゃんの同期のくらっち(有沙瞳)。

フィナーレのありちゃんと娘役のナンバーでありちゃんとくらっちが絡むところで、すごく優しい笑顔をありちゃんに向け、それにありちゃんがキラキラの笑顔で返していたのが印象的でした。

他のキャストもみんなこの代役公演をなんとしてもやり遂げなくては、代役の4人を助けなくてはという気迫に満ちていたように思います。
それに休演しているこっちゃんに安心してほしい、戻ってくるまで公演を守りたいという気持ちが感じられました。

こっちゃんを中心とした『1789』、ありちゃんを中心とした『1789』どちらも素晴らしかったです。
こっちゃんの戻る日が発表された今は、両方観られたことは結果として本当に幸せなことと素直に言うことが出来ます。

礼真琴の復帰について

今日の夕方また公式サイトで明日8月24日の公演からこっちゃんが復帰するという発表がありました。
無理をした上での復帰なら心配ですが、医師とも相談の上での復帰なのでほっとしました。

こっちゃんのコメントには「体調も快復し、復帰に向けた準備も整え」と書いてあってそれにも一安心です。

こっちゃんにとってものすごく思い入れの大きい作品と役なので、千秋楽まで残りの5公演をロナンとして役を全うできるのはつくづくよかったなと思います。

退団者の3人とこの公演を最後に専科へ異動するせおっち(瀬央ゆりあ)を送り出すこともできますからね。

代役公演の8公演をやり遂げた出演者のみんなもほっとしたことでしょう。
この経験はかけがえのないものとなりましたね。
それもこっちゃんが復帰できてこそです。

ありちゃんにとっては次の公演から星組の正2番手としてやっていく自信になったことでしょうし、こっちゃんは組子たちが本当に頼もしいと思えるいい機会となったのではと思います。

公演中止の間観劇できなかった方がいらっしゃったことは残念なことではありましたが、こっちゃんの復帰という形で結着できるという今はファンも含めよい経験だったと言ってよいのではないでしょうか。
私も本来の公演と代役公演の2つのバージョンを観ることができたのは幸運だったと素直に喜んでいます。

こっちゃんの留守を守って頑張った星組のみんなと専科のまゆぽん(輝月ゆうま)、本当にご苦労様、もうちょっとだよ〜!

  

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