芹香斗亜新体制が楽しみになった宙組『Xcaliburエクスカリバー』(ライブ配信感想)

昨日は楽しみにしていた宙組『Xcaliburエクスカリバー』のライブ配信でした。

フランク・ワイルドホーンさんの素晴らしい楽曲を宙組のコーラスで堪能しました。
重厚なコーラス、歌うまばかりのソロの曲を目と耳で楽しむことができました。

題材はこれまで宝塚の作品でも何度か取り上げられたアーサー王伝説ですが、新しい解釈の部分もあって、ストーリーもテンポよく進み、すごく面白かったです。

宙組『Xcaliburエクスカリバー』ライブ配信鑑賞

ある意味宝塚らしくない作品でしたが

元が韓国ミュージカルということで、通常の宝塚の作品とは違う部分がありました。
まず楽曲が宝塚の作品の倍近いそうです。

稽古場レポートで「コンサートのようにちょっと喋ったらすぐに歌う」と言っていたのはこのことか〜と納得しました。

NOW ON STAGEでずんちゃんもそれがお客さんに受け入れられるか心配と話していました。
「まさか、そんなことはないでしょ」と思っていたのに、最初の方は1曲1曲が長くて、(うっかり)「長いな〜」と思ってしまいました(ごめんなさい><) ずんちゃんの心配が納得できました。

でもすぐに物語に引き込まれていったのは、歌に心情がうまく乗っかっていたからだと思います。

ソロの曲がそれぞれの役で何曲もあり、それもワイルドホーンさんの楽曲ならではのメロディラインが上へ行ったり下へ行ったりと難しくて歌い上げるところも多い。

韓国ではこの作品は主要キャストは2人以上、主役のアーサーは4人のキャストでやっているそうです。
それを宝塚ではシングルキャストでやるので、相当喉に負担があるだろうなという印象でした。

ところどころ音程が不安定になる箇所はありましたが、さすが宙組の歌うまジェンヌたち。
聴き応えがありました。

それと、もう一つ宝塚らしくないところが宝塚のスターシステムにそのままはまらないキャストになってしまっていることです。

もちろん主要キャストの上から3人はトップコンビ(芹香斗亜春乃さくら)と2番手のずんちゃん(桜木みなと)です。
しかし、韓国版ではさくらちゃんのグィネヴィア役より上の3番めに名前があるモーガン役をましろっち(真白悠希)が担当しました。
もちろん宝塚のシステムに適合するようにうまく調整されているものの、モーガンが重要な役であることに変わりはなくましろっちの存在感が十分すぎた気がします(ましろっち、よくやった!ということかもしれません)
そして、りっつ(若翔りつ)が務めたマーリン役もいくつかの場面でソロがあり、加えてモーガンとのデュエット曲も複数あって路線まっしぐらのような活躍でした。

キャストごとの感想

キャストごとの感想をざっくりと。

芹香斗亜:アーサー

登場のシーンのキラッキラなアーサーの可愛らしいこと!
研17とは思えないほど若々しくピュアでまっすぐな青年アーサーを違和感なく演じられるのはキキちゃんの実力の賜物でしょう。

そして、あの難曲の数々を歌いこなしていたのもさすがキキちゃん(芹香斗亜)です。

歌が安定しているというだけでなく、心情がまっすぐ伝わってくる表現力も素晴らしかったです。
ただ、少し声がざらついているかなと思った箇所があったのと、セリフの口が回っていなかったところが何回かあったのがちょっと残念。
それほど気にはならない程度でしたが、何回かあら?と思ってしまいました。
こんなキキちゃんは記憶にありません。

初日から1週間経って疲れが出てくる頃なんでしょうか、残り約1週間を無事に乗り切ってほしいなと思います。

一幕のキラキラアーサーも素晴らしかったですが、一幕ラストに父親を殺されてからの闇落ちしていく様と二幕のダークなアーサーはキキちゃんの本領発揮という感じでした。

これまで2番手としていろんな濃い役を経験してきて引き出しが多いキキちゃんならではの演技でした。
展開が早いストーリーを説得力あるものにしていたのはキキちゃんの表現力があってのものと思います。

春乃さくら:グィネヴィア

さくらちゃん(春乃さくら)のグィネヴィアは女戦士という設定ですが、颯爽とした強くてカッコいいヒロインを好演していました。

開演から30分ほどしてからようやく登場するんですが、最初出ていなかったのを忘れるくらい登場してからの存在感がすごい。
歌声が澄んでいてきれいで、安定感もあって、さすがエトワール経験者です。

スタイルがいいので、最初の戦士の衣装も、王妃となってからの白い豪華な衣装も着こなしていて素敵でした。

さくらちゃんは『カルト・ワイン』の時にはじめて注目したんですが、あの時からキュートで明るいキャラが素敵だなと思っていて。
下級生の時にあまり抜擢されていなかったのがなぜなんだろうと思えるほど、ヒロインにぴったりなキャラです。

キキちゃんとのデュエットの声の相性もよくて、これから2人の作品が楽しみになりました。

桜木みなと:ランスロット

ずんちゃん(桜木みなと)のランスロットのビジュアルがドンピシャです。

後ろで結んだ黒髪の長髪も、顎ひげもワイルドでカッコいい♡

そして、これまであまりキキちゃんと同じ側の役が少なかったので、2人のガッチリの関係性が新鮮です。
それもずんちゃんの方がお兄さん的立場というのがまた新しい。

最初の方の仲のいいところで、2人がマイクオフでやり取りしている場面がありましたが、あの場面がずんちゃんが突撃レポートであまりに楽しいから終わってほしくないと話していた場面ですね。
そこの2人の会話が聞いてみたかったです。

キキちゃんが少年のように可愛くて、ずんちゃんがお兄さんのようで、会話は聞こえなくても微笑ましい場面でした。

そこからグィネヴィアの登場によって三角関係になってしまって…💦

ランスロットが切ない心情を一人で歌う曲が泣かせました。
ずんちゃん本当に歌唱力が上達しましたよね。

ソロの曲は2曲ありましたが、私はランスロットがグィネヴィアへの秘めた思いを歌う1曲めが私はすごく好きです。
それとアーサーとグィネヴィアの結婚式の場面で、辛そうに一人場を離れていくランスロットの切ない表情にも泣かされました。

若翔りつ:マーリン

マーリンの出番が多くてソロの曲も多いのにびっくりしましたが、歌うまのりっつ(若翔りつ)の歌がこんなに聴けるとはうれしいです。

大劇場公演では路線ではないりっつがこんなにたくさん歌うことはないですからね。
安定感バッチリ、すごい美声を何度も響かせていました。

一回だけ最後のロングトーンで声がひっくり返ってしまったのがすご〜く残念。
あれはりっつ自信も悔しかったんじゃないかなと思います。

それにしてもりっつにとってすごい挑戦の作品と役だったことでしょう。

またマーリンという役があまりにもりっつに合っていて。
とても99期の研11とは思えない貫禄でした。研21くらいに見えました(笑)

このりっつのマーリンという役を見られたのもよかったです。

真白悠希:モーガン

りっつ以上に大抜擢だったのがモーガン役のましろっち(真白悠希)。
研6にしてはじめての大役、それも女役です。

モーガンもソロの大曲が何曲もあって、アーサーやマーリンとのデュエット曲もありました。

初日からましろっちがすごいという評判をたくさん目にしていましたが、実際本当にすごかったです。
男役が普段出さない高音も無理なく出していましたし、美しい声でびっくりしました。

そしてとにかくお芝居がすごい。
裏切られて復讐にかられていく心情を見事に表現していました。

一幕ラストの結婚式で、辛そうに場を離れて行くランスロットを見て、獲物を見つけたというような顔で見つめていたのがめちゃくちゃ怖かったです。

ましろっちといえば、『カジノ・ロワイヤル』の新人公演でドクトル・ツバイシュタインの怪演が評判になりました。
でもこれまで路線の役がつくことはなかったので、今回のモーガン役は本当に大抜擢でした。

NOW ON STAGEにも上級生たちに混じって出ていて、上級生にも遠慮なく(いや、少しは遠慮していたのかもしれないですがw)発言する様子も下級生離れしていて頼もしく感じていました。
今後どんどん大きな役がつくようになればいいなと心底思います。

その他キャスト

他のキャストではやはり専科の悠真倫さんのウルフスタンは迫力が違いました。
まりんさん(悠真倫)の周りでサクソン族の役の子たちは本当に勉強になったことと思います。

そのサクソン族の中でアスガル役の大路りせくんは目を引きました。
アスガルが死んだ後、ガラハードという円卓の騎士の役で出てきたのには驚きましたが(笑)
105期で新人公演主演をやった大路りせくんはいい役をもらいますね。

ただ、同じ105期で今大人気の泉堂成くんがあまり目立っていなかったのは残念でした。
トリスタン役なのでもっと目立つ役なのかと期待していたのですが。

娘役はあまり大きな役はないのですが、修道院長役の有愛きいちゃんが超難曲のソロをもらっていたのが印象的でした。

それとサクソン族の輝ゆうくんは一幕ラストでアーサーに斬り殺され、すごく壮絶な死に際を演じていたのも印象に残りました。

下級生の見せ場がちょこちょこあったのもこの作品の見どころでしたね。

芹香斗亜のお披露目公演に相応しい作品でした

最後アーサーがこれから王として困難に立ち向かって行くぞとエクスカリバーを掲げるところは、トップスターとして新生宙組を率いていくキキちゃんと重なりました。
作品としても新生宙組のお披露目に相応しい作品だったと思います。

それとトップコンビのキキちゃん、さくらちゃんと、2番手のずんちゃんの新しいトリデンテとしても見どころのある役柄で、これからどんな関係性が見られるかなと期待が大きくなりました。

あとは今回半分の人数で、それもけっこう下級生が多いカンパニーでしたが、その下級生たちの活躍が見られて、これからこの子たちが宙組を下から支えていくんだなと楽しみになる公演でした。

『大逆転裁判』組も一緒になって、組が一つになる次の大劇場公演ではどんなものが見せてもらえるのか、誰の活躍が見られるのかますます期待が膨らんでいます。
芹香斗亜率いる新生宙組が本当に楽しみです。

  

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