暁千星の月男最後の姿を観て来ました〜(『ブエノスアイレスの風』観劇)

日本青年館ホールで初日を迎えた月組暁千星主演の『ブエノスアイレスの風』を観劇してきました。

前方席のほぼセンター席だったので、オペラグラスもほとんど使わずに観ることができ、チケットを取ってくれた友人に感謝でした。

月組 日本青年館ホール公演『ブエノスアイレスの風』

実は『ブエノスアイレスの風』は2008年星組の柚希礼音さん主演の時に、前の日本青年館で観ていました。
またスカイ・ステージでも観たことがあるのですが、それも何年も前なのでストーリーはほとんど覚えておらず…

暗い話だったということと、タンゴのシーンがすごく多かったことだけ覚えていました(笑)

今回観劇しての感想は、歌が少なくてストレートプレイかと思うほど台詞でストーリーが進んでいく作品だったということと、BGMすら無い場面が多くて台詞の応酬や登場人物同士のやり取りをかたずを飲んで見守る場面が多かったなということでした。

一言で言えばものすごく正塚晴彦先生らしい作品でした。

観終わった後、いいお芝居を観たな〜という思いになりました。

キャストごとの感想

ニコラス:暁千星

今回東上公演初主演で、この公演の後星組へ組替えするありちゃん(暁千星)。

可愛らしいお顔なので、これまでどちらかというと弟キャラな男役さんというイメージだったのですが、とっても色気のある大人の男のニコラス役を好演していました。
時々柚希礼音さんかと思うほどの男臭さも出していて、ちょっとびっくりしました〜

また顔が小さくて脚がすご〜く長くて、スタイルの良さが半端なかったです。

最後のブルーのスーツで出てきた時はネクタイをせずにシャツの襟元をかなり開けて着ていたのですが、その開襟具合がヤバくてドキドキしちゃいました。
目のやり場に困る〜と思いながらガン見してましたが…(笑)

歌もいいな〜と思いました。
ありちゃんの声はとても素直な発声で澄んだ声で好きです。

NOW ON STAGEで曲の歌詞がとてもいいので、歌詞を大切に届けたいという話をしていましたが、その歌詞が心に沁みてくる心のこもった歌い方でした。

そしてなんといってもありちゃんといえばダンスです!

じゅりちゃん(天紫珠李)演じるイサベラと何度もタンゴを踊るシーンがありますが、手の角度、脚の角度が素晴らしくて、キレのいいダンスに惚れ惚れしました。

イサベラ:天紫珠李

じゅりちゃん(天紫珠李)演じるイサベラもアルゼンチンタンゴの踊り手で、相手役となるニコラスにダンスを指導する役ですが、元男役だけあってダイナミックなダンスが持ち味ですね。

ダンスシーンでは身体能力の素晴らしさを感じました。

そしてお芝居的には、この作品の暗いストーリーの中で、イサベラの存在が希望だなと思って観ていました。

リカルド:風間柚乃

今回2番手役のリカルドを演じたおだちん(風間柚乃)。

ニコラスと同じ反政府ゲリラの元メンバーで、民主制となった今でも政府や先の見えない未来への怒りを持ち続けて、何か行動を起こさなくてはと焦っているリカルドの演技がすごくよかったです。

大事な妹への思いも強くて、なのになぜそんな事をしちゃったの?という思いで胸が痛かったです。

NOW ON STAGEで話していた、最後のあのシーンには涙が溢れました。

リリアナ:花妃舞音

まのんちゃん(花妃舞音)は「今夜、ロマンス劇場で」新人公演でのヒロイン美幸役が好評でした。
研3でのこのリリアナ役も大抜擢ですね〜
リカルド(風間柚乃)の妹で、ニコラスに淡い恋心を抱いているリリアナ役はとても難しい役だと思いますが、好演していました。
最後の泣き叫ぶ場面は可哀想で胸が締め付けられました。

マルセーロ:彩海せら

雪組から月組に組替えしてこの公演が初めてとなるあみちゃん(彩海せら)。

どうしようもないチンピラのマルセーロですが、あみちゃんがやると全然憎めないです。

初日のカーテンコールでありちゃん(暁千星)が「あみちゃん(彩海せら)との初めての出会いが殴る蹴るで…」という話をしていましたがw、イサベラにちょっかいを出したマルセーロをニコラスが殴ったり蹴ったりして懲らしめる場面がありました。

その蹴り方がかなり激しくて、蹴られてるあみちゃんが気の毒になるほどでした(笑)

その時ニコラスに「得体のしれない相手に喧嘩を仕掛けるのは馬鹿だ」というような事を言われたマルセーロ。

その後でリカルドに煽られた時に「得体のしれない相手とは喧嘩をしない主義だ」なんて言っていて笑いが起こっていました(笑)

そんなところもちょっと可愛いあみちゃんのマルセーロでした。

ビセンテ:礼華はる

ニコラスの昔の恋人エバ(羽音みか)の今の婚約者で、刑事のビセンテ役はぱるくん(礼華はる)です。

風間柚乃主演の『LOVE AND ALL THAT JAZZ』でのゾマー少尉をちょっと思わせる役でした。

エバを愛するあまり、エバの元恋人のニコラスに執着して追い詰めようとするビセンテですが、最後は友達を亡くしたニコラスにちょっと同情していた感じだったのがよかったです。

金髪に髭も金髪で、とてもよく似合ってました。

その他キャスト

26人のキャスト(青年館公演は天愛るりあちゃんが休演していて25人)のうち配役表に名前があるのが14人です。

役が少ないのも正塚先生の作品らしい〜(笑)

役がある人も一場面や二場面だけの登場だったりして、ちょっと気の毒な感じでした〜

とくに警察署長のぎり(朝霧真)やイサベラの姉役の清華蘭ちゃんやリカルドの部屋の管理人の娘役のゆいちゃん(結愛かれん)、メルセデス役のなつこさん(夏月都)はあまりにも役としての出番が少なくて…
その分いろんな役で出ていたり、タンゴを踊るダンサーとしても出ていました。
そういうところも正塚先生の作品だな〜と思っちゃいました。

それに対して、配役表に名前がないのにすごくおいしい役だったのがロレンソ(凛城きら)が経営するタンゴ酒場のバーテン役の彩路ゆりかくんでした。

台詞の量も多かったですし、オーナーのロレンソさんに店を任されていると豪語しながら店の皆んなに相手にされてないところに客席から笑いが起こっていたのもおいしかったです。

明るいお調子者のキャラもすごくよくて、バーテン役に注目していて後からパンフレットで彩路ゆりかくんだと知りました。
これから要注目です。

フィナーレとカーテンコール

この作品には短いですがフィナーレが付いていました。

作品中でも大勢でタンゴを踊る場面が何度もありましたが、フィナーレでもガッツリタンゴ。

男役群舞もありちゃんのソロダンスもあって、素敵なフィナーレナンバーが眼福でした。
ありちゃんの歌があったのもよかったな〜

パレードの時に主題歌の「ヴィエント・デ・ブエノスアイレス」を最後に全員で歌って終わるのも素敵でした。この主題歌いい歌ですね〜

小劇場公演なので、私が観劇した回でもカーテンコールでありちゃん(暁千星)がご挨拶してくれました。
小劇場公演を観劇するのは久しぶりでしたが、このカーテンコールがやっぱり嬉しいです。

お芝居中では、男らしくて色っぽいニコラスだったありちゃんが、カーテンコールではいつもの弟キャラのありちゃんになってたのが楽しかったです。
ちょっと噛みながら、言葉を選びながらのご挨拶がとっても可愛かった

5月5日に紫吹淳さんと柚希礼音さんがご観劇

Twitterの情報によると、今日5月5日のマチネ公演を星組公演で主演コンビだった柚希礼音さんと夢咲ねねさんがご観劇だったそうです。
そして、なんとソワレ公演には初演で主演された紫吹淳さんもご観劇だったとか!
ニアミスで遭遇できす残念でした(汗)

柚希礼音さんがインスタで今日の観劇について投稿されていて、ありちゃんはじめ月組生へとっても愛のあるコメントを寄せられていました。

ねねちゃん(夢咲ねね)とのツーショットも嬉しいですし、ご自分が出演された時の思い出も書かれてあって、素敵なインスタの投稿だな〜と思って読ませていただきました。
ありちゃんもちえさん(柚希礼音)からの愛あるコメントを見ていたらいいな〜

ありちゃん、素晴らしい先輩たちが主演された作品で、月組生としての最後に主演できてよかったですね。
星組へ行ってもきっと糧になる素晴らしい公演となることと思います。
まずは5月26日の大千秋楽まで無事に完走できることを願っています。

  

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