5月19日に雪組『夢介千両みやげ』の新人公演が東京宝塚劇場で無事に上演されました。
今回も東京の新人公演はライブ配信されたので、多くの方が観られたと思います。
私は残念ながら視聴できなかったので、今日のタカラヅカニュースでの放送を楽しみにていました。
主要3役の安定感が素晴らしい『夢介千両みやげ』新人公演
夢介(本役 彩風咲奈):縣千
宝塚大劇場の新人公演の時と流れた場面が違っていたのもありますが、今回あがちん(縣千)の夢介はすごく男前に感じました。
最初の口上の場面から実に気風が良くてキレキレです。
咲ちゃん(彩風咲奈)の夢介が朴訥で牛のようだと言われるほどヌボ〜っとしてるのと比べるとだいぶ違う役作りだな〜と思いました。
本役の咲ちゃんと違う自分なりの夢介の役作りをしたんでしょうね。
本役さんとは違ったアプローチで役作りするなんてさすが3度目の新人公演主演、あがちんの成長を感じました。
お銀(本役 朝月希和):華純沙那
今回新人公演初ヒロインの華純沙那ちゃんは106期です。
まるちゃん(華純沙那)は研3とは思えない安定感で、宝塚のヒロイン像とは違う難しいお銀という役を上手く演じていたと思います。
先日タカラヅカニュースで放送された新人公演インタビューでも芯の強さを感じましたが、これからもどんどん大きな役を任されて成長していくんだろうなと思って見ていました。
インタビューの時は思わなかったんですが、カーテンコールでのお顔を見ると元宙組トップ娘役の野々すみ花さんにちょっと似てるな〜と思いました。
これからがますます楽しみな娘役さんです。
総太郎(本役 朝美絢):華世京
安定感といえばまるちゃん(華純沙那)と同じ106期のかせきょーくん(華世京)です。
滑舌がよくて台詞の言い回しにも味があって、いいな〜と思いました。
持ち前の優等性っぽさがちょっと邪魔をして本役のあーさ(朝美絢)ほどの放蕩息子感はないのですがww、深川マンボを踊る所作も美しくて粋さが半端ない。
言い負かされて舌を巻いて走り去る時のコミカルな動きもスゴかったです。
新人公演トークで話していた日本物のお化粧を大劇場の時より頑張ったんでしょうね、大劇場のときよりも「なんせこの顔、この器量、モテてモテてしょうがない」にも説得力が出ていました。
『ほんものの魔法使』でニニアン役をやった時にはそこまで思わなかったのですが、新人公演トークの時に美形だし華があるな〜と感心しました。
この華と歌や演技などの実力で今後雪組の主戦力になるだろうなと実感しました。
その他気になったメンバー
上の3人以外の役も見せ場が少しづつ映りましたが、全体的にどのメンバーもレベルが高いな〜と思いました。
三太(本役 和希そら):一禾あお
一禾あおくんは102期。
一禾くんの三太も安定感があってよかったです。
本役のそらくん(和希そら)とはまた違った明るさがあって、しっかりした弟分という感じがよく出ていました。
以前にスカイ・ステージの番組で見た時は天真爛漫な弟キャラでしたが、先日の新人公演トークでは真ん中で下級生二人を引っ張るお兄さんという感じで頼もしかったです。
浜次(本役 妃華ゆきの):夢白あや
夢白あやちゃん、さすがです。
短い映像を見ただけでも、一人新人公演のレベルじゃないな〜と思いました。
気が強い浜次を貫禄たっぷりに演じていました。
これまで日本物の経験は少ないと思うのに、日本物のお化粧も着物の着こなしも板についてる感じで、次の『心中・恋の大和路』のヒロイン梅川役が楽しみになりました。
金の字(本役 縣千):聖海由侑
本公演であがちんが演じている金の字役の103期の聖海由侑くん。
宝塚大劇場の新人公演の映像でも華のある容姿に目が行きましたが、今回も画面に映っているとつい目で追ってしまいました。
私としては、これからもっともっと活躍してほしい男役さんです。
縣千の熱い思いのこもったご挨拶
「やってやるんだ」という思いを抱いて(縣千)
今回最後の新人公演で、長も勤めているとあって、全く緊張した様子のないあがちん(縣千)。
まずは
「私たちの過ごしてきた時間が凝縮されたこの新人公演、皆様が心待ちにしてくださったこと心より感謝いたします」
と感謝の言葉を述べました。
このようなご時世でお稽古中は焦る気持ちや不安な気持ちもあったけれど、希望を持ってお稽古に励んできたと語り、
「仲間と積み重ねてきたことを信じて、今日という日に向けて『やってやるんだ』と日に日に加速する思いを抱き、心身ともに鍛えられた時間だったと思います」
「これからどのように新人公演という貴重な経験を学びと変えていくのか、私たちの修行はまだまだ続きます。今日得た物を今後力いっぱい発揮してまいりたいと思います」
と熱い決意を言葉にしました。
「皆様からの温かな愛に満ちた中公演できましたこと、本当に幸せでございます。本日は本当にありがとうございました」
と笑顔から力強い表情に変わって最初のご挨拶を終えました。
宝塚大劇場での新人公演のご挨拶同様余裕の感じられるご挨拶でしたが、今回は宝塚大劇場の時よりももっと熱さを感じました。
この瞬間を一生の宝物に
次に幕が上がって前に出てきて挨拶を始める時に「え〜」と言ったその言い方がオフのあがちんらしくちょっと可愛かったです。
でもその後は
「こんなにも温かく私たちに思いを寄せてくださること、本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます」
「新人公演ならではの緊張感と劇場いっぱいにお客様が温かく大きな愛でエールを送ってくださること、この瞬間を自分の一生の宝物として、これからどのような壁にぶつかってもこの宝物を強さに変えて突き進んでまいります」
と力強く決意を語り
「支えてくださった方、応援し続けてくださった方々、本日は本当にありがとうございました」
と最後は少し感極まった感じになりながらもご挨拶を終えました。
本当に終始立派なご挨拶でした。
それでも後ろに下がって列に戻った時に両隣のかせきょーくん(華世京)とまるちゃん(華純沙那)と顔を見合わせてニコッとしたのがいつものあがちんで、可愛くて微笑ましかったです。
本公演で主要な役をやっているので新人公演に出ているのが不思議な気もするあがちんですが、長の責任ある立場を経験してすごく勉強になっただろうなと思います。
それだけに無事に公演できてよかったです。
星組は残念ながら宝塚大劇場の新人公演は中止になってしまいましたからね〜
先週のスカナビTALKで雪組のスカイ・ナビゲーターズの二人が言っていたように、新人公演メンバーにとってだけでなく、新人公演を卒業した上級生にとっても勉強になる新人公演。
これからもどの組も中止にならずに公演できるといいのにな〜と改めて思いました。
読んで頂き、ありがとうございました。
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