永久輝せあが実に魅力的でした!(花組『鴛鴦歌合戦』『GRAND MIRAGE!』観劇)

先日花組東京宝塚劇場公演を観劇してきました。

宝塚大劇場の公演の初日が開けてからすごく評判がいいこの公演。
私も観劇まですごく楽しみにしていました。

『鴛鴦歌合戦』

お芝居の『鴛鴦歌合戦』は1939年のオペレッタ映画が原作です。

元が1時間あまりのものを1時間半の作品にするにあたって、原作の世界観を崩すことなく、登場人物やエピソードを加えることで、さらに深みのあるストーリーになっていました。

とにかくれいちゃん(柚香光)の浅井礼三郎がカッコいい!
そしてまどかちゃん(星風まどか)のお春が本当に可愛かったです。

噂のw「ちぇっ」は3回ほど言ってましたが、どれも言い方が違ってどれもめちゃくちゃ可愛い♡
二人のやり取りもやきもきさせられつつもキュンポイントが満載で、見ていて幸せにさせてもらえました。

他の登場人物もみんなすごく魅力的。
悪人は一人もいないんですが、道具屋の六兵衛さん(航琉ひびき)は詐欺まがいの商売をやってるし、お城の家来の遠山満右衛門(綺城ひか理)は娘の藤尾のために策をめぐらすし、癖のある人物はたくさんいます。
でもみんな全然憎めないところがいいです。

そしてその中でもとくに魅力的なのがひとこちゃん(永久輝せあ)演じる花咲藩の藩主峰沢丹波守でした。

永久輝せあ:峰沢丹波守<

原作映画ではディック・ミネさんが演じていた花咲藩の藩主峰沢丹波守は、骨董好きで藩の政治には全く関心がない困ったお殿様。

根本の設定は変わらないけれど、ひとこちゃんのお殿様はよりチャーミングで可愛らしかったです。
まずビジュアルが素敵です♡
きれいな色の豪華なお衣装がよく似合うこと。

天真爛漫でまっすぐだけど周りにチヤホヤされて、わがままでワンマンになっているお殿様。

骨董に夢中になっているだけでなく、お春ちゃん(星風まどか)に一目惚れして無理やり側室にしようとするなんて本当にはた迷惑です。
でもキラキラした笑顔や仕草も可愛くて、根がまっすぐなもんだから憎めないんですよね〜

結局お春ちゃんを強引に連れ去ろうとして礼三郎さん(柚香光)にやっつけられちゃう。
刀も抜かないまま腰を抜かしてしまう頼りないお殿様ですが、最後は改心して正室の麗姫と共に藩を率いていく決心をするところはなかなかかっこよかったです。

礼三郎が行方不明だった兄だとわかって「兄上〜!」と嬉しそうに叫ぶところはなんていい人なんだろうと思いました。

初めのとんでもないダメ殿様のところも、最後にしっかりした殿様になろうとするところも全部魅力的なひとこちゃんの峰沢丹波守でした。

同期萌え

今回正室の麗姫を演じたのがひとこちゃんと同期のうららちゃん(春妃うらら)です。
この公演で退団します。

映画にはなかったオリジナルのキャラクターで、芸名のうららを取った麗姫という役名なのが小柳奈穂子先生の愛情を感じます。
そして最後に同期の二人で夫婦役を演じるのもいいですね~

二人が同じ場面に出るところはあまりないのですが、最後に改心した殿と麗姫が仲良く手に手を取っているのを見てこちらも幸せをもらいました。

もう一人ひとこちゃんと同期で絡んでいるのが、遠山満右衛門役のあかちゃん(綺城ひか理)。

お殿様の家来ですが、娘の藤尾(美羽愛)と礼三郎を一緒にさせるための策を巡らせて、その為に殿も利用するんですよね〜
でも殿にとってはとても頼りになる甘えられる存在で。
そんな関係が実際の二人の関係と重なるのも萌えポイントでした。

カフェブレイクでひとこちゃんがあかちゃんのことを話していましたが、自分より先にいろんな事に気が付いて先回りしてやってくれる本当に頼りになる同期だと言ってました。
星組から戻ってきてくれてよかったですよね。

そんな同期萌えも提供してくれる小柳先生に感謝です。

『GRAND MIRAGE!』

『GRAND MIRAGE!』は花組にとってはすごく久しぶりの岡田敬二先生のロマンチック・レビューシリーズです。
プロローグの紫陽花をモチーフにしたセットや衣装が華やかですごくゆめゆめしかったです。

このショーでもひとこちゃんがたくさんの場面で大活躍していました。

カンツォーネの場面

第3章の「VIVAカンツォーネ!」はひとこちゃんの場面で、最初に真っ赤なイタリアの貴族の衣装で銀橋を渡りながら「アルディラ」というカンツォーネを歌うのが素晴らしい。
ひとこちゃんの伸びのある歌声が耳に心地よかったです。

その後も男役だけで踊ったり、娘役とペアになって数組のデュエットダンスがあったりと見ごたえのある場面でした。

ひとこちゃんはあわちゃん(美羽愛)と組んでいて、あわちゃんを見つめる視線が優しくてオペラグラスで見てうっとりしちゃいました。

ボレロ・ルージュ

フィナーレの一つ前の「ボレロ・ルージュ」の場面は6月に急逝された羽山紀代美先生の振付の場面です。

冒頭で暗い舞台にスポットライトが2本当たっていて、その中に真っ赤な衣装のひとこちゃんとほのかちゃん(聖乃あすか)が飛び込む演出が素晴らしかったです。

そのシーンを見て、ひとこちゃんとほのかちゃんが立派な花組の2番手と3番手になったのを実感しました。
この時のひとこちゃんの眼力がすごくてドキドキしてしまいましたよ。

この場面でも3組のデュエットダンスがあって、ここではひとこちゃんは美咲ちゃん(星空美咲)と組んでいました。
これまで何度も相手役を務めた美咲ちゃんとの並びは美しいです。

デュエットダンス

フィナーレのトップコンビのデュエットダンスで、大階段でひとこちゃんがソロで歌うのも見ていてジーンとした場面でした。
ひとこちゃんが歌う「So in Love」はいい曲ですね〜

インタビューで「切なくなり過ぎず強くなり過ぎない絶妙なところを狙い、心を込めて歌っている」というように言っていましたが、トップコンビ二人のダンスを絶妙に引き立てる素晴らしいソロでした。

この役割はやっぱり2番手さんならではだと思うので、ひとこちゃんはもう立派な二番手なんだなあとうるうるしちゃいました。

パレード

そして、パレードでは2番手の大羽根を背負って大階段を降りてきたひとこちゃん。

前回の大劇場公演でマイティー(水美舞斗)が専科へ行く前に2番手の大羽根を背負っていたからこそ、素直におめでとうと思えました。
パステルカラーのとても綺麗な大羽根で本当に素敵でしたよ。
キラキラ輝いていました。

この東京公演の前にれいまどコンビの退団が発表されて、いよいよひとこちゃんのトップが眼の前に迫ってきました。

この公演と次の公演の2公演のみ2番手を務めるというのはおそらくひとこちゃんにとっても不安なところがあるんじゃないかと思います。
でも客席で観ているとまったく不安のない堂々たる2番手ぶりで、本当に頼もしかったです。

この公演はあともう一回観られるので、ひとこちゃんのイキイキした殿様と、ショーでのキラキラした姿を堪能してきたいと思います。

  

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