新生月組に上級生2番手・鳳月杏がいる安心感(月組博多座公演ライブ配信視聴)

今日は16時から月組博多座公演のライブ配信を視聴しました。
10月11日の初日からとても評判のよかったこの公演、画面を通してではありますが、やっと観ることができました。

月組博多座公演『川霧の橋』『Dream Chaser-新たな夢へ-』ライブ配信

月組新トップコンビプレお披露目公演であるこの博多座公演。

長らく再演希望の絶えなかった月組の大事な作品『川霧の橋』と、前トップスター珠城りょうの退団公演であるショーをお披露目仕様にリニューアルした『Dream Chaser』

この二作品を持ってきたことでおめでたいムードがいっぱいになったように思います。

れいこちゃん(月城かなと)とうみちゃん(海乃美月)のパフォーマンスから目が離せないのは勿論なのですが、私は下級生の頃から見ていたちなつちゃん(鳳月杏)がこの公演から月組の2番手となったことが嬉しくて、ちなつちゃんを注目して観ていました。

『川霧の橋』で幸次郎を陰で支える半次がカッコいい

ちなつちゃんが演じるのは杉田屋の大工である半次。
ずっと一緒にやってきた同僚の幸次郎(月城かなと)が若棟梁に選ばれたことを喜び、後見として幸次郎を支える半次の誠実さが実にカッコいいです。

トップになったれいこちゃん(月城かなと)を支えるちなつちゃん(鳳月杏)に通じるものがありますね。
一方で大店のお嬢様お組を一途に思い続ける健気さもまた素敵でした。

自分の思いは最後までお組には告げずに、火事で行方が知れなくなったお組を探し続け、お組が身を持ち崩して体を壊しているのが分かってからは、そのお組の面倒を見てくれていたお光のために清吉を殺すこともいとわない。
労咳で死の縁にいるお組の布団から離れたところに座って涙をこらえている半次の表情が本当に涙を誘いました。

素晴らしい演技でした。

お光のことをずっと好きだったのになかなか言い出せず清吉に奪われてしまった幸次郎も不器用でやきもきさせられましたが、最後までお組への思いを口にしなかった半次にもやきもきしました。

でもその奥ゆかしさがまた男らしくて…

序盤でお組への思いを歌うソロの歌がめちゃくちゃ素晴らしかったです。

心情を歌で表現できる人というのはこの人のことだなと思わせられました。

そして、最後には幸次郎とお光の幸せのために清吉を殺しに行く、その時の着物の裾をまくって駆け出して行く半次のカッコよさといったらなかったです。
最後まで幸次郎のためを思って身を呈する鳳月杏の半次が素敵でした。

『Dream Chaser-新たな夢へ-』で感じた鳳月杏の瀬奈じゅんさんの色

ショー『Dream Chaser』は大劇場公演と同じ場面もありつつ、新しい曲に変わっている場面、同じ場面で人が変わっている場面などがありました。

その中で大劇場公演でもあったスパニッシュの場面。
ここはちなつちゃん(鳳月杏)とありちゃん(暁千星)が一人の女性を取り合う場面です。

二人の男性に取り合われる女性は前のさくらちゃん(美園さくら)から今回はじゅりちゃん(天紫珠李)に変わっていました。
『川霧の橋』でお組を演じていたのはじゅりちゃんだったので、この場面の最後にちなつちゃんとじゅりちゃんが結ばれてよかった〜と思っちゃいました(笑)

その場面でスパニッシュのダンスを踊るちなつちゃんを見ていて瀬奈じゅんさんの色を感じました。
指先まで神経の行き届いた手の動きや角度、踊っている時の目線の動かし方や表情がめちゃくちゃ瀬奈じゅんさんを思わせます。

瀬奈さんがトップの時代に下級生時代を過ごしたことが影響しているのでしょう。

2009年の瀬奈じゅんさん主演の小劇場公演『SAUDADE』では最下級生で出ていました。

そして、去年のはじめに放送された『スカイ・ステージ・トーク リクエストDX』で瀬奈さんとトークした時には、下級生時代瀬奈さんに憧れていて、その背中から男役としてたくさんのことを勉強したという話をしていました。

今日ちなつちゃんのダンスを観ていて、あらためてその話を思い出していました。
ちなつちゃんのパフォーマンスには瀬奈さんトップ時代の月組らしさを感じます。

新生月組に鳳月杏がいる安心感

上級生2番手という心強さ

ショーのパレードでちなつちゃんが2番手羽根を背負って階段を降りてくるのを見て感動しちゃいました。
正式に2番手男役になったんだな〜って。

トップのれいこちゃんより3学年上級生の2番手です。

上級生2番手といえば私は星組の涼紫央さんを思い出します。
3学年下の柚希礼音さんがトップになった時から約3年間2番手として支えていました。

この前まで5期下のれいちゃん(柚香光)を支えていた瀬戸かずやさんはずっと同じ組で一緒にやってきたので涼紫央さんと同じパターンですね。

花組の大空祐飛さんの場合は、真飛聖さんがトップになる時に月組から組替えしてきて3学年下の真飛聖さんを支えました。

真飛聖さんは星組から組替えしてきて二番手を務めた後、長期政権だった春野寿美礼さんの後を継いでトップになりましたが、不安も大きかったのではないでしょうか。
そんな時に上級生が2番手として支えてくれることは心強かったと思います。

今星組で2学年下のこっちゃん(礼真琴)を支えている愛ちゃん(愛月ひかる)もこっちゃんがトップになる時に組替えしてきまたパターンですね。

そして、下級生時代違う組だったれいこちゃんとちなつちゃんも同じです。

れいこちゃんは月組に来て約4年ですが、途中花組へ行っていたとはいえずっと月組で育ったちなつちゃんが2番手としていてくれることは心強いことではないでしょうか。

何でもできる鳳月杏という2番手

ちなつちゃん(鳳月杏)は、お芝居・歌・ダンスの何れについても秀でています。
2番手としてちなつちゃんが存在することで月組はグッと安定すると思います。

ちなつちゃんはスカイステージの番組などでトークするのを聞くと、いつも頭のいい人だなと感心させられます。

花組時代ですがタカラヅカニュースの男役道のコーナーに出た時の、下級生に男役について語ったのが素晴らしくて記憶に残っています。

「男役の場合には(自分と役との)間に”男役”が入るので、どうしても実際の自分と役の距離が遠くなる男役の基礎を早く身につけて、役との距離を短くする

という話でした。
明快に男役の難しさを語ってくれて、それ以来私は男役の見方が変わりました。

それから、れいこちゃんが組替えについて話した時に、今の組子と新人公演を一緒にできていないというのは大きい(不安がある)という話をしていた記憶があります。

月組で新人公演時代を過ごしたちなつちゃんがれいこちゃんのすぐ近くにいることには大きな意味があるんですね。
思いを言葉にすることが上手なちなつちゃんが、れいこちゃんの語った不安を払拭してくれているはずです。

ちなつちゃんにはこの先長く月組でれいこちゃんを支えてほしいなと思います。
もちろん、トップとして羽を背負う姿も見てみたいです。大空祐飛さんの例もあるのであきらめていません。
何より、瀬奈じゅんさんを思わせるパフォーマンスで魅せてもらいたいです!

  

読んで頂き、ありがとうございました。

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