先日東京宝塚劇場で星組公演を観てきました。
いや~、お芝居もショーも楽しかったです!
お芝居の『ディミトリ』は繊細で切なく美しい物語で、ショーの『JAGUAR BEAT』は評判通りインパクトの強い忙しいショーでしたが、そのメリハリがよかったと思いました。
お芝居で泣けてショーでテンションが上がってと、すご〜く元気になれる組み合わせの演目だったように思います。
今回は月組からありちゃん(暁千星)が組替えしてきてはじめての大劇場公演ですが、ますます星組のメンバーが充実したなと思いました。
そしてその中でもせおっち(瀬央ゆりあ)がこれまで以上に存在感を増してきていて、お芝居でもショーでも大大大活躍で目が離せませんでした。
『ディミトリ』でも『JAGUAR BEAT』でも瀬央ゆりあが大活躍
『ディミトリ』
原作を読んで観劇に臨みました。
原作のあの場面がこんな風に表現されるんだ~と興味深く観ました。
原作では一場面にしか登場しなかったちぐさん(美稀千種)演じる物乞いがストーリーテラーとして所々に登場するのがよかったです。
怪我をしたギオルギ王(綺城ひか理)の病床に御典医として出ていたのにはすごい!と感心しました。
その他にもリラの木とリラの精達が象徴的に何度も現れるのもよかったです。
石垣の塔のセットが開くと仕掛け絵本のようにリラの木が開くのも素晴らしかった。
そして、こっちゃん(礼真琴)のディミトリ、なこちゃん(舞空瞳)をはじめどの登場人物も魅力的で、それぞれが自分の正義で行動しているのがかえって切なくて。
中でもせおっち(瀬央ゆりあ)演じるホラズムの帝王ジャラルッディーンがあまりにもカッコよくて大好きになりました←ジャラルッディーンのことです。せおっちはずっと大好きですからw
瀬央ゆりあのジャラルッディーンがカッコよすぎました
せおっち演じるジャラルッディーンは第9場でようやく登場します。
それまではありちゃん(暁千星)演じるアヴァク・ザカリアンがディミトリとルスダンにとっては嫌な存在ではあるのですが、それでも魅力的だな~と思って見ていました。
ですが、ジャラルッディーンが物語の後半に入ってから登場すると、もう釘付けになりました。
第9場の最初にオーケストラピットからジャラルッディーンと腹心のアン・ナサウィー(天華えま)が銀橋に登場したのが目に入ったんですが、そのあまりのカッコよさに度肝を抜かれました。
第一声の「良い風だ」というセリフの声にもビビビッときました。
その時に劇場の時計を見ると開演から約45分。
あまりに遅い登場ですっかり待ちくたびれていましたが、上演時間の半分しか出ていなかったのが信じられないほどの活躍でした。
今回は1階の後方の席だったんですが、後ろの席でもせおっちの眼光が飛んできて、あの凛々しい口ひげとあごひげや威厳のある豪華な衣装を着こなす姿にもクラクラしてしまいました。
しかし、見た目のカッコよさだけではなく、ジャラルッディーンはいい男です。
ジョージアの首都トビリシを襲撃して多くの人を惨殺する残虐な部分もあるけれど、イスラム教に改宗して自分の元へ来る者は許すという寛大さもある人です。
ぴーちゃん(天華えま)演じるナサウィーとの関係性もすごくよかったです。
ジャラルッディーンを「我が君」と呼んで崇拝し常に付き従っているナサウィーと、そのナサウィーを信頼しているジャラルッディーン。
この二人の並びも惚れ惚れして見ていました。
ディミトリとジャラルッディーン
最初にジャラルッディーンはジョージアを手に入れるためにルスダンに求婚してきます。
美しいものが大好きなジャラルッディーンはルスダンの美貌にも興味を持ったからでしたが、一方で美しいと噂のディミトリにも興味を持っていたようです。
ジャラルッディーンのそんな一面も面白いと思いました。
そしてルスダンから裏切ったと誤解されて幽閉されているディミトリを救いに来たジャラルッディーンが、ディミトリを一目見てその美貌に虜になってしまう様も面白かったです。
ディミトリの方はジャラルッディーンに尊敬していたギオルギ王の面影を見て惹かれていき、二人の間に強い絆が生まれていきます。
その過程が原作ではもう少し詳しく書かれていましたが、この作品ではそこまで詳しくは描かれていませんでした。
それでもセリフと表情などのお芝居で二人の間の絆の深さに胸が熱くなりました。
ディミトリの最期の場面では、ディミトリを抱きかかえて
「貴公はルスダン女王の王配として生きたこと、このジャラルッディーンが見届けた」
と言うシーン。
自分を裏切ってルスダンに情報を流したディミトリに対して、その勇気を讃えてこう言えるジャラルッディーンは最高の帝王ですよね。
そのジャラルッディーンをせおっちは見事に演じていました。
カフェブレイクでせおっちが言ってましたが、この場面は本当に客席が集中していてなんとも言えない空気が劇場中に流れていました。
せおっちはこの場面のジャラルッディーンの気持ちを
「友として看取るのではなく、(ホラズムの)帝王としてディミトリの功績を認めてあげるのが大事だ」
と話していて、感情をグッとこらえて帝王として言葉を投げかけているそうです。
その話を聞いてさらにあの場面の二人のお芝居が素晴らしいなと感動しました。
考えてみるとストーリーの後半部分の中でもジャラルッディーンの出番はそんなに多くはないんですよね。
それなのに、観終わった後ジャラルッディーンの印象が強烈に残っていました。
見た目のカッコよさも最高でしたし、あの存在感や包容力、原作を読んだ時のジャラルッディーンがそのまま舞台にいて、せおっちのジャラルッディーンは本当に素晴らしかったです。
『JAGUAR BEAT』
『JAGUAR BEAT』はお正月にNHKBSで放送されたのを視聴しました。
ものすごくインパクトのあるショーで、観るのにも体力が必要などと言われていたのでw、覚悟して見たんですが、テレビではそこまですごいとは感じませんでした。
でもやっぱり劇場で生で観ると、皆さんがおっしゃっていたことがなるほど~と納得でした。
色の数がどの場面でも多いし、音もず~っと体に響いてきて忙しい印象でした。
そして暗転がなく次から次へとスピーディーに場面が転換していくのも忙しく感じる要因かなと思いました。
あと一場面一場面が通常のショーより短いのかな~
でもとっても楽しかったです。
観終わった後「あ~、元気をもらったな~」と感じるショーでした。
そして、『ディミトリ』でもそうでしたが、こっちゃん(礼真琴)の美声に何度も酔いしれました。
とは言え、せおっち(瀬央ゆりあ)もショーでも大大大活躍でした。
瀬央ゆりあが各場面で大活躍
『JAGUAR BEAT』はストーリー仕立てになっていて、せおっちはバファローという通し役で登場しています。
プロローグでは真っ赤な衣装で激しく歌い踊り、クラブのシーンでは白いファーのついたスーツっぽい衣装でカードゲームをし、中詰めではトビルという黒曜石の精となってと七変化でした。
コマンドーの場面ではアーミー風の衣装でめちゃくちゃカッコよかった♡
中詰めはせおっちの「マジ!マジ!マジック!」という銀橋渡りの歌で始まるのもいいです。
場面ごとに髪型も変えて来て、個性的な衣装もカッコよく着こなしているのも素敵です。
本当に格段に歌唱力が上がりました。
こっちゃんの歌と同じように、せおっちのソロの歌にも惚れ惚れしました。
瀬央ゆりあが西城秀樹さんの「ジャガー」を熱唱
今回のショーで一番せおっちに見惚れたのが、娘役たちを引き連れて大階段の真ん中で西城秀樹さんの「ジャガー」を歌う場面です。
いや~、本当にカッコよかったです♡
カフェブレイクでもこの場面のことを話していましたが、同じ広島出身の西城秀樹さんの歌でご縁を感じながら歌っていると言ってました。
西城秀樹さんの歌っている映像を何度も見て研究したそうで、その成果が出ていたのではないでしょうか。
私はこの場面を観られただけでも今回観劇した甲斐があったと思えるほどでした。
せおっちは今回のパレードでも2番手の丸い羽根は背負えなかったですが、このショーでは確実に2番手の活躍をしていました。
これからもこれぐらいせおっちが活躍する姿を観たいと思ったショーでした。
瀬央ゆりあは次は全国ツアーに出演です
さて、この公演は2月12日に千秋楽を迎えます。
その後はせおっちは専科のかちゃ(凪七瑠海)が主演の全国ツアーに出演します。
せおっちは去年の9月の全国ツアーがはじめての全国ツアーだったんですが、早くも2度目の全国ツアー参加になりますね。
それも今度は故郷の広島にも行くということで、せおっち本人もすごく楽しみにしているようです。
お芝居の『バレンシアの熱い花』はせおっちはラモン・カルドス役ですが、これまで多くのスターが演じてきた役で、とっても楽しみです。
ショーの『パッション・ダムール・アゲイン!』は岡田敬二先生の「ロマンチック・レビュー」シリーズの名場面を集めたショーですので、こちらも見どころたっぷりだと思います。
せおっち、故郷に錦を飾ってきてね~!
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