宙組『NEVER SAY GOODBYE』やはり生の迫力は違いました!(東京宝塚劇場公演観劇)

東京宝塚劇場に宙組『NEVER SAY GOODBYE』を観に行ってきました。
ようやく観ることができました。

タカラヅカニュースやスカイ・ステージの番組でいくつかの場面を映像では見てきましたが、やはり劇場で生で観ると迫力が全く違いました!

『NEVER SAY GOODBYE』東京宝塚劇場公演を観劇

スペイン内戦を舞台としたこの作品、市民が民兵としてファシストの反乱軍に対抗するために武器を取って立ち上がるところなど、今のウクライナ情勢を思わせる内容に胸が痛くなる部分もあります。

でもジョルジュ(真風涼帆)とキャサリン(潤花)の燃え上がるような恋と別れに胸が熱くなりますし、なんといってもフランク・ワイルドホーン氏の素晴らしい楽曲の数々に胸が高鳴り、あっという間の3時間でした。

メインキャストの感想

ジョルジュ:真風涼帆

初演の和央ようかさんの退団公演で、和央さんのために書かれた役ですけれど、ゆりかちゃんへの当て書きかと思うほど、真っ直ぐで熱いジョルジュ役がピッタリハマっていました。
カメラを構える姿がめちゃくちゃカッコいい

突撃レポートでじゅんはなちゃん(潤花)が素晴らしいと話していた「僕はデラシネ」でジョルジュのシルエットが影絵のように写し出されるところ、ポーズがいちいち美しくて素敵過ぎました

それといろんな所で話題になっているサクラダ・ファミリアの回廊での壁ドンからのキスシーン。

私の席が2階前方の上手の端っこだったので真正面で、オペラグラスで観てるとドキドキキュンキュンしちゃいました

あと、チャリティの場面でアギラール(桜木みなと)に囚われたキャサリンを助け出すところ、お姫様抱っこでキャサリンを連れ去るジョルジュも真正面だったので、見逃さないようにしっかり注目していました。

一つ残念だったのが突撃レポートであきも(秋音光)が要注目と言っていた、ジョルジュ(真風涼帆)がバルセロナの市街戦で打たれたマリオ(真白悠希)を手術した後サッとジャケットを羽織るところを見逃しちゃったことです。

うっかり他に気を取られてハッと気が付いた時にはもうジョルジュがジャケットのボタンを留めているところでした〜
羽織る瞬間を見逃しちゃったのはめちゃくちゃ残念(泣)

キャサリン:潤花

自分の言葉でスペインの内情を世界へ発信したいという芯の強い女性がこれまたじゅんはなちゃんにぴったりでした。

初演の花總まりさんは気品高くどこか近寄りがたい雰囲気でしたが、じゅんはなちゃんのキャサリンはもっと親しみやすい感じ。

映画の制作発表パーティーに抗議に乗り込んできた時に周りの人たちを丸めた紙で叩いてるキャサリンの剣幕がすごくて(笑)

小池先生に煽られてすごい顔になったという写真は、ジョルジュの部屋でスライドでスクリーンに写し出されましたが、確かにすごい形相でした(笑)
そんなところもじゅんはなちゃんらしいキャサリンでした。

お歌もすごくよかったです。
じゅんはなちゃんは元々ダンスには定評がありますが歌の人ではないなという印象でしたが、きっとすごく訓練したんでしょう、どの歌も安定していて、とくにソロの「愛の真実」は聞き惚れました。

ヴィセント:芹香斗亜

最近屈折した男や変わり者の役が多かったキキちゃん(芹香斗亜)

やっと主役のゆりかちゃんと同じ側の人間で、それも親友となる役ができてよかったですね(笑)

カフェブレイクでヴィセントは“直熱男”(ちょくあつおと読むらしいですw)だと言ってましたが、本当に熱くて真っ直ぐな青年で。
マタドールの衣装がまたよく似合っていて、マントを振るのもカッコよかった〜

NOW ON STAGEでタイツ姿を極めるみたいなことを言っていたので、ついふくらはぎの盛り上がった筋肉をガン見しちゃいました(笑)

ソロ曲の「俺には出来ない」を銀橋を渡りながら歌うキキちゃん、めちゃくちゃカッコよかったな〜

アギラール:桜木みなと

ずんちゃん(桜木みなと)の方は最近ゆりかちゃんと相棒的な役が多かったですが、今回は『オーシャンズ11』のベネディクトぶりの敵役です。

それもアギラールは権力欲や独占欲にとらわれている人で、最初は民衆を引っ張って反乱軍に立ち向かうぞと先導していたのに、段々おかしくなっていってキャサリンに対しても歪んだ執着心を見せるアギラール。

それが最後はあっけなく「あれ?」という感じで終わっちゃって、びっくりしちゃいました〜
スッキリするというより可哀想になっちゃったな〜
全然笑わなくて、笑ったとしても不敵な笑みを浮かべるずんちゃんもカッコよかったです。

エレン:天彩峰里

ハリウッドの人気女優でわがままで気位の高いエレン役のじゅっちゃん(天彩峰里)もすごくハマっていました。
これまでいろんなタイプの役をやってきたじゅっちゃんですが、こういう役も上手いです。

歌う場面は少なかったですが、ゆりかちゃんのジョルジュと歌う「運命の人」が素敵でした。

その場面の最後にキャサリンに向かって「どろぼう!」と言い放って立ち去るエレンにドキンとしました〜

本編ではあまりじゅっちゃんの歌を聴けなかったので、パレードのエトワールがじゅっちゃんだったのは嬉しかったです。

楽曲の素晴らしさ

フランク・ワイルドホーン氏作曲の名曲揃いで、どの曲も素晴らしい。

主題歌の「NEVER SAY GOODBYE」や「ONE HEART」などこれまでいろんな場所で歌われてきたのを聴いていましたが、改めて劇中で歌われるのを聴くと感動も大きかったです。

小池修一郎先生がパンフレットで初演当時編曲された大田健先生の苦労について触れていましたが、確かにメロディだけでなく編曲も素晴らしいんですよね。
いろんな場面で効果的に使われる数々の楽曲にも感動させられました。

ソロの曲も歌うまさんばかり

さすが宙組だな〜と思いますが、ソロの曲を歌う皆さんが誰もかれも歌が上手いです!

りっつ(若翔りつ)の市長が内戦勃発を知らせるナンバー、せっちゃん(瀬戸花まり)のアニータが占いをするナンバー、パオロ役のまっぷーさん(松風輝)のソロ、そして今回女役のあーちゃん(留依蒔世)演じるラ・パッショナリアなどなど迫力あるソロ曲に何度も鳥肌が立ちました。

コーラスは鳥肌ものでした

そして宙組といえば“コーラス”です。
どうして宙組はこんなにもコーラスが素晴らしいんでしょうね〜

皆んなで歌う「俺たちはカマラーダ」や「NO PASARAN!」や「ONE HEART」はこれまた鳥肌が立ちっぱなしで、聴いている間心と体が震えていました。

ずっと聴いていたかったです。

フィナーレも大迫力

芹香斗亜の歌唱指導

フィナーレ冒頭のいわゆる“歌唱指導”でキラキラの衣装を着たキキちゃんが銀橋を渡りながら主題歌の「NEVER SAY GOODBYE」を歌います。

「劇中と全く同じ歌詞を、役としてでなく芹香斗亜として歌うので歌詞をお客様にしっかり届けたい」とNOW ON STAGEで話していましたが、しっかり届きましたよ〜

銀橋を渡っている途中で2階席の私の方に目線が飛んできたのでドキッとしました♡
歌に聴き入っていてちょうどオペラグラスを覗いていなかったのが残念。
オペラグラスを覗いていたらきっと目がバッチリ合ったでしょう…
あ〜、残念(汗)

男役群舞

映像で見ていて実際に生で観るのを一番楽しみにしていた群舞。

皆さんが話していた通りKAORIalive先生の振付けがめちゃくちゃカッコいいです!

とくにマント振りのど迫力は生で体感できて本当によかった。
本当に全員のマントの先まで揃っていますね〜

上手の端っこではなくもう少し正面で観たかったです。
そこはちょっと残念。

あと男役の群舞だけでなくそれぞれが娘役と組んで踊るところも色っぽくてよかった〜
フィナーレでもあーちゃん(留依蒔世)は女役で踊っていて、キキちゃんとずっと組んでいましたね。
すごく色っぽい表情でキキちゃんを見つめていましたよ。
男役と娘役でそれぞれがマントを受け渡しするのも素敵でね〜

あとはこの公演で退団するせっちゃん(瀬戸花まり)やあられちゃん(愛海ひかる)もオペラグラスで追っかけてました。

デュエットダンス

これも生で観るのを楽しみにしていたトップコンビのデュエットダンス。

KAORIalive先生の振付けで一つ一つの振りが新しくて洗練されてます。

じゅんはなちゃんがゆりかちゃんの前で開脚していくところではキュッキュッと床が鳴る音が聞こえて『おお〜っ』と思いました。

最後の銀橋でのキメポーズ、じゅんはなちゃんがピョンと飛んでゆりかちゃんにつかまってほぼ仰向け状態になるのがやっぱりスゴかった!

ゆりかちゃんの軸がブレないのもすごいですが、やっぱりじゅんはなちゃんの身体能力の高さを感じました。
キメポーズの前のキスにもキュンでした

3時間ずっとやられっぱなしでした!

NOW ON STAGEでゆりかちゃんとキキちゃんが小池先生の紡ぐ粋な台詞や歌詞、そしてフィナーレの構成に「やってる本人がやられちゃってる」「3時間ずっとやられっぱなし」って言ってましたが、観ているこっちはもっとやられっぱなしの3時間でした。

お話自体は決して明るくはないですし、戦争という重いテーマを題材としているので、観ている間いろいろ考えさせられます。
でもそれ以上に視覚的な迫力や楽曲の迫力に感動しっぱなしで、観終わった後心地良い疲労感もありました。

そうそう、セットや大道具も凝っていましたが、ホリゾントに映し出される映像の美しさも感動的でした。

キャストそれぞれに見せ場がありましたが、上に書いた以外ではこの公演で退団するかなこちゃん(春瀬央季)のピーターがよかったです。
キャサリンのことが大好きなことがすごく伝わってきて切なかったです。
めちゃくちゃイケメンで、オペラグラスで見ていて瀬奈じゅんさんにやっぱり似ているな〜と何回か思いました(笑)

あと、印象に残ったのが一幕と二幕の冒頭でペギー(潤花二役)と二人で出てくるエンリケ役の奈央麗斗くん。
107期生の卒業式や初舞台の時に一路真輝さん似の美形だな〜と気になっていた子でした。
107期生でこの役は大抜擢ですね〜
これから注目していきたいです。

ずっと早く観たい早く観たいと思っていたのでようやく観劇できて嬉しかったです。
今回1回しかチケット取ってなかったんですが、できればもう1回は観たかったな〜

  

読んで頂き、ありがとうございました。

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