礼真琴のロナンに感動しました(『1789』宝塚大劇場公演観劇)

6月2日の初日の翌日から公演が中止になってしまった星組『1789』ですが、再開してからは無事に千秋楽を迎えることができました。
私もムラ遠征して千秋楽間際に観劇することができました。
一言で言ってあまりに素晴らしすぎる公演でした。

初日もすごく熱くて素晴らしい出来だったそうですが、再開してからはさらに出演者全員の熱量が高くなったようで、私が観た回も一人一人の作品にかける思いがびしびしと伝わってくる感じでした。

こっちゃん(礼真琴)はじめそれぞれの歌唱やダンスナンバーに何度も鳥肌が立ちましたし、感動で涙が出た場面がいくつもありました。

そして、配役が絶妙でみんなが当て書きかと思うほどぴったりで、そこも気持ちよく観ることができました。

こっちゃん率いる今のこの星組のメンバーでこの『1789』という作品を上演してくれたことにつくづく感謝しました。

それといろんなことがコロナ禍前の状態に戻ってきたことにも感動。
この公演から客席降りが復活したことは嬉しかったです。
二幕冒頭の客席からキャストが登場する場面は、席が下手の出入り口に比較的近かったこともあって、すごく感激しました。

星組『1789』宝塚大劇場公演観劇感想

ロナンとオランプにフォーカス

今回の星組版『1789』は小池修一郎先生曰くロナンとオランプを中心とした物語として再構築しているということで、初演の月組版と違ってトップコンビがロナンとオランプという恋人同士を演じています。
なので、宝塚の作品らしい構成や演出になっていました。

やはりトップコンビは恋人同士でなければ。

そしてロナンとオランプ中心ということなので、初演や東宝版にあった場面や楽曲がカットされた部分もいくつかありました。

ロナン・オランプ・アントワネット・フェルゼンの4人で歌う「世界の終わりが来ても」や二幕の終盤の「世界を我らに」がカットされたのは、好きな曲だったので残念ではありました。

でもロナンとオランプが惹かれ合っていく過程がより自然でわかりやすくなっていたのがすごくよかったです。

初演の月組版と東宝版のいいとこ取りで、台詞もところどころ追加されて説得力があり、宝塚版『1789』の集大成的な作品となっていたな~と感じました。

礼真琴のロナンはまさにはまり役

こっちゃんは初演の『1789』を観た時からいつか出演してみたいと思い、トッププレお披露目の『ロックオペラ モーツァルト』の時に作曲のドーヴ・アチアさんに『1789』の素晴らしさを熱く語ったそうです。

組子のアンケートでもやってほしい役にロナン役が上がるほど、ロナンという役はこっちゃん本人も周りも熱望していた役なんですよね。

制作発表の記者会見でこっちゃんがロナンの役作りについて「雑草魂」で立ち向かうという風に話していましたが、本当にその「雑草魂」という言葉がぴったりなロナンでした。

これまで月組で龍真咲さん、東宝版で小池徹平さんと加藤和樹さんがロナンを演じてきて、それぞれみんな違うロナンでどのロナンも素敵でしたが、私は今回のこっちゃんのロナンが一番ピンときましたし、一番似合っていたな~と思いました。

歌に関してはもちろん申し分ないです。
どの曲も素晴らしい歌唱力で、聴くたびに鳥肌が立つほどでした。
上手なだけでなく歌に魂がこもってるんですよね~

それと歌以外にこっちゃんすごいなと思ったのがお芝居の部分。
台詞回しが本当に自然でリアリティがあるんです。
言い方もですし表情も。

東宝版のDVDを何度も観ていたので台詞の言い方まで頭に入っているんですが、こっちゃんの台詞を聞いて、『あ、今の台詞はこっちゃんの言い方が好きだ』と何度も思いました。

新曲「愛し合う自由」が素晴らしい

この公演のために作曲のドーヴ・アチアさんにロナンのソロ曲「愛し合う自由」を書き下ろしてもらったということです。

二幕のロナン・オランプ・アントワネット・フェルゼンの4人で歌う「世界の終わりが来ても」の代わりにこの曲が入っています。
この曲がまた素晴らしかったです。

歌詞の中に「人の心と体を傷つけない限りは何を求めてもとがめられない」という言葉がありますが、それが最後の人権宣言につながっているところにものすごく感動しました。

そして、この曲を歌うこっちゃんの歌からロナンの心情がストレートにびしばし伝わってきて、聴いてて涙が出るほどでした。

東京公演が待ち遠しいです

今回一つ残念だったことはロベスピエールのしんくん(極美慎)の喉の調子がどうやらあまり良くなかったみたいで、台詞の声がかなりがさがさしていました。

そして、二幕最初のロベスピエールのソロの「誰の為に踊らされているのか?」の高音部分をカットして歌っていました。
体力的にも無理な状態で公演していたのかなととても心配しました。

喉は辛そうでしたがお芝居の熱もオーラも素晴らしいロベスピエールだったので、しんくんには東京公演までの間にしっかりと体調を整えて万全な状態で臨んでほしいと思います。

他のメンバーに関しても、ますます進化した熱い舞台となるだろうなと期待しています。
東京公演が待ち遠しいです。

  

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