彩風咲奈の宝塚人生を一緒に生きてきました(『ALL BY MYSELF』第1幕)

彩風咲奈ドラマティック・リサイタル 『ALL BY MYSELF』を相模女子大学グリーンホールに観に行って来ました。
咲ちゃん(彩風咲奈)の宝塚人生を一緒に生きた!という感じのリサイタルでした。

友達のおかげで取れたチケット、それもオペラグラスがほとんどいらないほどの前の方の席で咲ちゃん(彩風咲奈)の最後のリサイタルを堪能することができました。

めちゃくちゃ楽しかったです。
一幕が終わった時点でもう鳥肌が立ちっぱなしという状態でしたが、二幕もやっぱり大感動で興奮状態で劇場を後にしました。

咲ちゃんの初舞台からトップになってからの作品まで、いろんな作品のいいとこ取りのオンパレードで、懐かしさに心が震えました。

雪組 彩風咲奈ドラマティック・リサイタル 『ALL BY MYSELF』観劇

野口幸作先生の構成と演出が素晴らしい

インタビュー

この作品を作るに当たって、まず野口幸作先生は咲ちゃんにこれまでの宝塚人生についてインタビューしたそうです。

それを元に、咲ちゃん演じるスノーガーデンシアターの人気俳優ブルームの回顧録を作りたいと編集者のカイル(華世京)がインタビューにやってくるという設定になっています。

NOW ON STAGEでかせきょー(華世京)が言ってましたが、カイルはブルーム(彩風咲奈)の“限界オタク”なんだそうです。

それで読書が好き整理整頓が苦手なことやw、好きなお菓子が亀屋のどら焼きゴディバのチョコレートじゃがポックルということも知っているという。
これは咲ちゃん本人のことなんでしょうね(笑)

最初は嫌がっていたブルームもカイルの熱意に押されてインタビューに応じることになり、これまでの役者人生をカイルと共に再現していくという構成でした。

初舞台から順番に咲ちゃんの過去作品を辿っていくんですが、途中でブルームに関わってきた先生、衣装係、客席係、大道具係、ダンサーが登場して、その人たちの話からテーマに沿ったメドレーコーナーになるのも面白かったです。

ところどころで挟まれるブルームへのインタビューの話には、きっと咲ちゃんが野口先生に話したんだろうなと思われるなかなかリアルな内容もあって、時々ドキッとさせられました。
そのインタビューから場面の再現、関わった人物の話からメドレーコーナーに入る流れが自然でおしゃれで、見事な構成だなと大いに感心しました。

「あなたが誰かの夢になる」がテーマ

ショーの冒頭、映像で幕が開くと咲ちゃんが音楽学校時代に音楽学校の宣伝のポスターになったそのポスターの画像が映し出されました。

客席から「可愛い〜♡」という声が上がっていましたよ(笑)
そのポスターに書かれていたのが「あなたが誰かの夢になる」という言葉。

それがこのショーのテーマになっているということで、その言葉を元に野口先生が作詞した「YOU WILL BE SOMEON’S DREAM」という歌が主題歌の一つとなっています。

プロローグで真っ白なファーコートを羽織ったブルームが客席から登場し、この歌を歌うんです。

途中「孤独と不安の中で心の中まで土足で踏まれて仕打ちの雨に泣きぬれた夜」なんて歌詞もあって、ちょっとドキッとさせられました。
歌の最後には客席のあなたに支えられたからあなたのために踊り続けようという風になるんですがね。

この歌にはアンサーソングがあって、二幕の最後にその「I BECAME EVERYONE’S DREAM(わたしがみんなの夢になった)」という歌を歌うという演出も素晴らしかったです。

各MEMORIESの印象に残ったところ(一幕)

過去の作品から順番に再現していく時に、各章に衣装の色などからイメージした色の名前が付いているのがおしゃれです。

そのいろんな色のMEMORIESのそれぞれの場面で印象に残ったところを挙げていきたいと思います。
一幕は初舞台から二番手時代まで、そして二幕がトップになってからと挑戦したいことになっています。

ORANGE MEMORIES(初舞台公演)

最初の章はORANGE MEMORIESで、なぜORANGEかというと初舞台ロケットの衣装がオレンジ色だったからだそうです。

咲ちゃん達93期生の初舞台の2007年星組公演『シークレット・ハンター』の主題歌を咲ちゃんが歌い、その後下級生達があの蛍光色のロケットの衣装を着て登場し、例の大きな魚をやっつけるというくだりまで再現してくれました。

その後は『君を愛してる』『カラマーゾフの兄弟』といった新人時代の作品も再現されました。懐かしい♡

BLUE MEMORIES(稽古場)

その後は挫折を味わった頃ということで、新人公演主演を任されたけれど自分の思うように上手くいかなかったという話が。

え〜、あの頃の咲ちゃんはそんな風に感じていたんだ〜と意外に思いました。

稽古場のセットになり、しゅわっち(諏訪さき)がお世話になったビジット先生という役で登場。
諏訪さきの“訪”という字から“ビジット”らしいです(笑)

最初は苑利香輝くんが若い頃のブルームを演じていましたが、途中でクルッと回って咲ちゃんのブルームに変わったのがすごい。

『ソルフェリーノの夜明け』をわざと下手に歌ったり、ビジット先生が「世界の王になるんだ!」と言って、客席も一緒に『ロミオとジュリエット』の「世界の王」を踊る流れも最高でした。

GOLD MEMORIES(ジャパンメドレー)

衣装係のバイオレット(愛すみれ)が「ブルームは足が長くてどんな衣装も着こなしていて、日本物の衣装も似合っていた」というような話をして、そこからジャパンメドレーになります。

『ODYSSEY』の「お祭りマンボ」や『夢介千両みやげ』『幕末太陽傳』の後、なんと咲ちゃんがセンターの雪祭男子の「天下御免の伊達男」がありました!

これって『ODYSSEY』であーさ(朝美絢)がセンターでやっていた場面です。
咲ちゃんはこの場面が好き過ぎてとうとうメンバーに入りましたとNOW ON STAGEで嬉しそうに言ってました(笑)

で、新メンバーにしてセンターですって!
「朝美先輩すみません」って(笑)
でもとにかくめちゃくちゃカッコよかったです。

客席もものすご〜く盛り上がってました。もちろん私も!

PURPLE MEMORIES(主演公演メドレー)

下級生時代から2番手までの主演公演のメドレーもありました。
客席係のルイ(眞ノ宮るい)の紹介の後、主演公演『灼熱の彼方』『パルムの僧院』『CAPTAIN NEMO』『炎のボレロ』のパネルが登場して、主題歌を歌う度に咲ちゃんの役の衣装を着た下級生がパネルの裏から登場するという演出が凝っていてよかったです。
最後にパネルを裏返して合わせると『ハリウッド・ゴシップ』のポスターになるというのも面白かったです。

BLACK MEMORIES(『るろうに剣心』)

BLACK MEMORIESでは黒い斎藤一の衣装を着た咲ちゃんが登場して、『るろうに剣心』の斎藤一のテーマ「悪・即・斬」をフルコーラス歌ってくれました。

映像で咲ちゃんの斎藤一だけでなく原作漫画の斎藤一の絵まで映って、めちゃくちゃ興奮しました。
咲ちゃんが牙突の構えをする度に鳥肌が立っちゃいました〜

YELLOW MEMORIES(「海の見える街」)

「悪・即・斬」の後、再びブルームの楽屋のセットに戻り、カイルのインタビューシーンになりました。

衝立ての向こうでブルームが斎藤一の衣装から着替えているんですが、ここで「ターニングポイントになった瞬間」を訊かれたブルームが黄色い衣装に着替えて登場!
ここで客席も大喜びで大拍手。

この黄色い衣装はあの『SUPER VOYAGER!』の「海の見える街」の衣装です!

この場面があることは稽古場レポートやNOW ON STAGEで話されていたので知ってはいたんですが、ここで来るとは。
それもターニングポイントになった作品として再現されるなんて素晴らしい。
セットも再現されて、ほぼ全員の出演者で「海の見える街」のあのダンスをノーカットで踊りました。

この場面は朝月希和さんのサヨナラショーでもされたんですが、あの時は縮小版だったのでノーカットで見られたのは嬉しいです。
曲も素晴らしいんですが三井聡先生の振付がおしゃれで素敵なんですよね〜

咲ちゃんも他のメンバーもこれが踊れるのが本当に嬉しいという表情で、実に楽しそうに踊っていましたし、それを見ている客席も幸福感でいっぱいといった雰囲気になっていました。
あ、そうそう、朝月希和さんのパートははばまいちゃん(音彩唯)が担当していました。
黄色いドレスがとってもよく似合っていて、咲ちゃんとのカップルが可愛かったです。

ここで大盛り上がりの内に幕が降りて第一幕は終わりです。
幕間は興奮状態で友達と「いや〜、カッコよかったね〜」「素敵だったね〜」と言い合っておりましたよ。

第二幕の感想はまた次の記事で…

  

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