『川霧の橋』再演で悩む月城かなとに剣幸さん・こだま愛さんからのアドバイス

月組博多座公演も10月11日の初日まであと僅かになりました。
そんな中、タカラヅカニュースでは『川霧の橋』の初演の剣幸さんとこだま愛さんのトップコンビを迎えるなんともスペシャルな対談コーナーが2日間に渡って放送されました。

月組公演 『川霧の橋』 スペシャルトーク

Part1、Part2と2回に渡って放送された『川霧の橋』 スペシャルトーク。

月城かなと海乃美月コンビに続いて31年前の初演のトップコンビである剣幸さんとこだま愛さんが登場されてちょっとびっくりしたとともに感動しました。
お二人でお稽古場まで来て下さったんですね〜

どうやらお二人はお稽古を見学された後のようで、その感想も交えながら、れいこちゃん(月城かなと)やうみちゃん(海乃美月)の悩みに対してアドバイスしたり、質問に答えたりという形でトークが進んでいきました。

江戸の人情ものの難しさ

『川霧の橋』は江戸の下町の町人の世界を描いたお話で、着流しのシンプルな衣装で日本物の所作をするというのが難しいらしいです。

れいこちゃんもうみちゃんも初演の映像を見た時に、出演者の皆さんが演じているというより江戸の時代を“生きている”という感じがして、そういう時代らしさを出すにはどうしたらいいかと悩んでいるようです。

剣さんのアドバイスとしては、「しっかりと一人一人が描かれている作品なので、それに乗っかればちゃんと江戸の雰囲気が出てくる」と。
そして、「隣近所仲良くするとか何かあったら助けに行くとか、そういう温かい風情を考えながらやればいいんじゃないかな」と仰ってました。

そういえば、れいこちゃんは雪組時代にバウホール公演『銀二貫』という作品で主演しました。

あれは江戸ではなく大坂天満が舞台でしたが、同じ町人の人情ものということで、その経験も活かせるのではないかなと思います。

シンプルな幸次郎ならではの難しさ

れいこちゃんが演じる幸次郎は真っ直ぐな性格でシンプルなだけに、幸次郎らしさって何だろう?とか、ありのままの自分が出てる気がして大丈夫なんだろうかと不安になってるんだそう。

それに対して剣さんは、「小さい頃からおみつが大好きで何があっても守ってやろうというベースだけは大事に、そこに気持ちを上手く言えない不器用さだったりという色をつけていく作業を面白いと思ってやってほしい」とお話しなさっていました。

芝居ってこんな楽しいんだって思って、いろんなことをやってみてほしい」とアドバイスされていました。

台詞から歌へのつながりの難しさ

おみつの場面で感情がたかぶったところで歌に入る場面があるそう。

初演でおみつを演じたこだまさんも芝居から歌へのつながりが難しかったそうで、うみちゃんもやはりそこを難しいと感じているようです。

それに対して剣さんは、「歌も全部台詞だと思って、そこに音楽が流れてきて音が付いてきたなという感じで、歌ってますじゃなくて芝居で言ってるという感覚でやれるといいね」と仰ってました。

こだまさんも仰っていたけど、それはこの作品じゃなくてもミュージカル全体の課題ですよね〜
それがこういう日本物だとまた余計に難しさを感じるみたいです。

周りの月組生との関係性

れいこちゃんは初演の映像を見た時に、演じている方たちの人柄が役のまんまの様に感じて、きっと組の皆んなの関係性もこういう温かい空気なんだろうなと思ったそう。

そして、お披露目公演でこの作品をやることによって自分も組の皆んなとの関係性を作れたらいいなと思っているそうです。

でもそれがなかなか難しいと感じているようです。

剣さんは「同じ舞台に立っている人間として上級生下級生もなく意見をちゃんと言い合える環境づくりが大事だ」とおっしゃっていました。

上に立つ人がそういうシチュエーションを作ってあげれば、信頼関係ができていくんだと思うというようなことを仰ってました。

個性的な月組生について

こだまさんの「(月組は)個性的な方が多いですね」と仰った言葉に対して、即れいこちゃんが「私達以外の役どころについても印象をお聞きしていいですか?」と尋ねたのを聞いて、トップスターらしさが出てきたなと感心しました。

もちろん当たり前のことですが、組のメンバーのことにも気を配っているということですもんね。

剣さんが言うのは、ちなつちゃん(鳳月杏)の半次とありちゃん(暁千星)の清吉は、見た感じの印象だと逆なんじゃないかと思ったそうで、でもこういうやり方も面白いと思ったし見事にやってたと仰ってました。

あと、他の役どころの人たちもお芝居達者だなと褒めていらっしゃって、それは聞いてて嬉しかったですし、れいこちゃんも嬉しいだろうなと思いました。

これからの月組トップコンビに期待しています

『川霧の橋』は剣さんとこだまさんが5年間トップコンビを組んで最後にやった作品。

二人の関係性や組子との信頼関係も出来上がった中で作り上げた作品だけれど、これからそういう関係性を作っていくれいこちゃん・うみちゃんコンビにとっても相応しい作品になるんじゃないかと、お話を聞いていて思いました。

江戸の街でいろんな困難なことに出会っても前向きに懸命に生きようとする登場人物を、『芝居の月組』の面々が魅力的に演じてくれるんだろうなと楽しみになりました。

れいこちゃんは下級生の頃からお芝居が上手だなと思って見ていました。
そのれいこちゃんが雪組で培った日本物の所作を基礎にして、お芝居の達者な月組のメンバーと一緒に作る『川霧の橋』が楽しみですし、その『川霧の橋』を経て月城かなと・海乃美月コンビがさらに成長してくれるのを期待しています。

楽しみです!

  

読んで頂き、ありがとうございました。

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