『壮麗帝』ライブ配信「奇跡」の共有

先日、8月18日に桜木みなと主演の『壮麗帝』のライブ配信を見ました。
新型コロナウイルスの影響で公演が延期になり、やっと8月14日から上演できてその日が千秋楽。
感慨深いものがありました。

配信を観た感想を書いていきます。
ネタバレがありますので、公演を観ていない方はご注意下さい。

『壮麗帝』(ライブ配信)感想

桜木みなと主演「壮麗帝」2020年

プロローグ

開演アナウンスが流れて緞帳が上がり、いよいよ開演!
プロローグのダンスでスレイマンを演じる桜木みなとが登場したら、客席から大きな拍手。
会場に半分のお客さんしか入れていないのですが、熱い拍手でした〜
皆さん待っていたんでしょうね〜

まずは軍服のような衣装での男役の群舞。
そして、桜木みなと遥羽ららの主演コンビによるデュエットダンスも美しかったです。
少し艶めかしい振りもあって、素敵でした。

先日ずんちゃん(桜木みなと)の『ダルレークの恋』が見てみたいと書きましたが、
なんとプロローグのお衣装が『ダルレークの恋』のラッチマンっぽかったです。
本編では見られない白い軍服に長めのターバンで、ずんちゃんにすごく似合っていました。

ヒロインの遥羽ららちゃんのお衣装も、月組の2007年全国ツアー『ダルレークの恋』の時の彩乃かなみさんのフィナーレの衣装にすごく似ていました。
もしかしたら上の部分は同じ衣装だったかも。

ちょうど18日にスカイステージで『ダルレークの恋』が放送されたので見てみたら、やはりそっくりでした。
宝塚では以前に他の公演で使われたお衣装をよく使いますが、そういうところに気が付くのも楽しいものです。

 

スレイマンとイブラヒムの出会い

プロローグの後、専科の悠真倫さん演じるマトラークチュの語りでお芝居が始まり、スレイマンとイブラヒムの出会いの場面が描かれます。

まだ王子だったスレイマンに奴隷として献上されたイブラヒム(和希そら)を気に入り、自分の小姓とするスレイマン。
剣を交えて、その才能と気後れせず自分に向かってくる意志の強さに惹かれてのことでした。
その時のずんちゃんの声の出し方が可愛らしくてちょっと笑っちゃいましたが…

あ、剣を交えるところはベルばらのオスカルとアンドレが出会う場面を思い出しました〜

奴隷上がりでも才能と実力のある者は重用するというスレイマンの主義は、それはそれですごく革新的で素晴らしいことですが、それが後々軋轢を生んでいくんですね〜

 

ヒュッレムとの出会い

皇帝に即位したスレイマンがイブラヒムを伴い宮殿を抜け出して、街で奴隷として売られていく遥羽ららちゃん演じるアレクサンドラを助けます。
その時のアレクサンドラの態度と真っ直ぐな眼差しにスレイマンは惹かれたようです。
スレイマンは女官として宮殿に迎えると言いますが、それを和希そらのイブラヒムが側妻としてスレイマンに献上するんです。

 

その後のハレムでのシーンは、タカラヅカニュースでららちゃんが言っていたように明るくて楽しい場面。
まだ下町娘っぽいアレクサンドラを教育しようと周りの女官達やお付きの者達がワチャワチャしていました。
ららちゃんが、皆んなが毎日自分に対して違う事をしてくるって言ってたのはここの事ね〜と注目してました〜

その後教育を受けて立派なレディになったアレクサンドラがスレイマンにお目通りして、「あの時の奴隷の⁉」って事で気に入られてヒュッレム(幸福な者)という名前を与えられます。

ヒュッレムは元庶民の目で物事を見るので、次期皇帝の座を兄弟で争わせて負けた者は処刑という帝国の慣習の愚かさをスレイマンに説いて、スレイマンもヒュッレムの考えに感化されていくんですね。
この辺りは少し唐突というかもう少し深く描かれてもよかったかな〜と思いました。

仲の良かった兄を自分を皇帝にする為に殺され、それを悲しんでいたとはいえ、自分も皇家の一員なんですからね。
あまりにも安易にヒュッレムの言うことを鵜呑みにしすぎだと思っちゃったな〜

 

宮殿内の軋轢

スレイマンが奴隷上がりのイブラヒムやヒュッレムを寵愛するので、他の重臣達やハレムの女性達は面白くありません。
段々憎しみが募っていきます。

特に重臣では鷹翔千空くん演じるアフメト、ハレムではあきも(秋音光)演じる第一夫人のマヒデヴランと花宮沙羅ちゃん演じる側妻のエレナ。

アフメトは、イブラヒムが大宰相に任じられたのに対して自分はエジプト総督として追いやられたと怒りを募らせ、とうとう反乱を起こしてしまう。
そして、ヒュッレムはマヒデヴランとエレナのせいで毒を飲まされ倒れてしまいます。

それより前の場面の、スレイマンとヒュッレムの寝室のシーンがいいです。

戦の遠征で疲れているスレイマンにヒュッレムが甘いお菓子を食べさせるところ、タカラヅカニュースの突撃レポートで言っていた通りとっても可愛かった♡

でも、その後の甘いラブシーンの方がもっと見どころでした〜
ずんちゃん、セクシー過ぎました!
あれが出来るなら『ダルレークの恋』の円形ベッドのシーンもバッチリですね。

まあ、そんな風にヒュッレム1人だけを愛して他の夫人達を顧みないので、ヒュッレムがそんな危険な目に合ってしまった訳です。

話は逸れますが、あの重臣たちの正装?の時の帽子がどうしてもゴミ箱に見えてなりませんでした〜
あの時代のイスラムでは普通の物だったのかもしれませんが、あれは変だよね〜と思いながら見てしまいましたよ〜(笑)

 

スレイマンとイブラヒムのすれ違い

ヒュッレムに感化されたスレイマンは帝国の慣習を変えようとしたり、内政を重視して、ヨーロッパへ領土へ広げたいイブラヒムと意見の隔たりが出てきてしまいます。

国の外へ向かうより、国内の民の事を第一に考えたいスレイマンは正しいと思うのですが、それだけでは国は成り立っていかないのでしょうか?

ヨーロッパのキリスト教徒出身(すでにイスラムに改宗している)のイブラヒムがなぜそこまでヨーロッパ遠征にこだわるのか、あまり深く描かれていなかったのでちょっと理解できませんでした。自分のようなヨーロッパ出身の者でも差別されない為に国を一つにしたかったのでしょうか?

そして、ヨーロッパへ攻めて行くために後方の隣国、同じイスラムのサファヴィーと同盟を結ぶ事をスレイマンに進言するも、そう急ぐなと言われて同意してもらえないイブラヒム。
しびれを切らして、自分勝手にサファヴィーの宰相と連絡を取り、策を講じちゃうんです。

もう一つ、自分が側妻として献上したにも拘らず、スレイマンを変えてしまったとヒュッレムの事をよく思っていないイブラヒム。
最後までヒュッレムとは呼ばず、アレクサンドラと呼んでいました。
アレクサンドラのせいで大好きなスレイマン様が変わってしまったと、嫉妬していたのでしょうね〜

 

隣国の陰謀

サファヴィーへ攻め込むと見せかけて、イブラヒムは同盟を結ぶためにサファヴィーへ行き、そこへスレイマンを呼び寄せます。
イブラヒムに騙されたと怒るもイブラヒムの言う通りサファヴィーの王との会談に臨むスレイマン。
ところが、それはサファヴィー側の陰謀で、同盟を結ぶつもりなど無くスレイマンを殺す為の策略でした。
自分のせいで陛下を危険な目に合わせてしまい申し訳ありませんと謝りつつ、スレイマンと共にサファヴィー兵たちに応戦するイブラヒム。
危ないところで異変に気がついたオスマンの軍隊が助けに来て難を逃れます。

 

イブラヒムの処刑

皇帝の命を危険に晒したのですから当然その責任を取らされて処刑されるはずのイブラヒム。

しかし、スレイマンは長年自分に忠誠を誓い、自分の妹と結婚して義理の弟となっていたイブラヒムをなかなか処刑出来ない。
そんなスレイマンにその寛大な処分が帝国内に混乱を生むのですと自分を処刑するように強く言うイブラヒム。

ここの2人のやり取りが本当に切ないです。

結局、イブラヒムは家臣を刺して剣を奪い、スレイマンに殺されるために剣を向けます。
ここは涙涙です。

壮絶な立ち回りの果てにイブラヒムに「私情と立場とどちらを取られるおつもりか?」と言われ、スレイマンはとうとうイブラヒムを切り、イブラヒムは息を引き取ります。

剣を交えている間、イブラヒムはこれまでのスレイマンの甘さを責めるのですが、その言葉を聞いていて、心からイブラヒムに忠誠を誓いイブラヒムの事を想っていたのに、どうしてこうもすれ違ってしまったんだろうと切なかったです。

そして、スレイマンの方もイブラヒムを弟のように思っていたのに殺さなくてはならなかった悲しみに涙が出ました〜

この場面の最後の「国を乱す者は容赦なく処刑する」と言い放ったスレイマンの厳しい顔が見ていて苦しかったです。

 

ヒュッレムとの別れ

イブラヒムの死後何年か経って、ヒュッレムとの間の王子セリムが後継者に選ばれた為、マヒデヴランとの長子ムスタファが反乱を起こします。

結局ムスタファは討伐され、後継者争いに決着がついて、ようやくスレイマンとヒュッレムの2人に平和が訪れたようですが、ヒュッレムは身体を壊し療養中にスレイマンと庭を散歩していて倒れてしまいます。
そして、スレイマンの腕の中でヒュッレムは息を引き取るのですが、その場面が本当に美しかったです。

敷物の上に2人で座りこれまでの人生を語り合っているうちに具合が悪くなるヒュッレム。スレイマンに抱きかかえられたヒュッレムが陛下のおかげで『幸福な者』になれましたと感謝の言葉を言って息を引き取り、スレイマンはヒュッレムの名を呼んで慟哭してました。

そして、エピローグは晩年のスレイマンが舞台の高いところに登場して、伝記作家のマトラークチュと語り合い、今まで自分のせいで死んでいった兄やイブラヒムの幻想が現れ、そしてマトラークチュの語りとずんちゃんのソロで物語は終わりました。

ここまで観て、感情の揺さぶりが激しくちょっと疲れましたが、とても心を打たれる物語でした〜

 

最後に

Rakuten TVで手続きをして配信のチケットを購入し、開演時間になるのを待っていましたが、その時間もなんか嬉しいような。
前に雪組の『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』の千秋楽をスカイステージで生放送した時もこんな感じでした。ちょっと緊張したりして(笑)

テレビで見るのでスカイステージと変わらない気もするのですが、開演前の緞帳や客席を移動するお客さんが映ったりするので、やっぱり違いますね〜

やっぱり生だっていうのを感じるんですね、ワクワクします。

リアルタイムで劇場とつながってるってのは予想以上に素晴らしい体験でした。
うちのTVにリアルタイムでずんちゃんが大映しです。劇場よりもずっと近い距離でずんちゃんの表情の変化を感じることもできます。何という贅沢…

予想を遥かに超える素晴らしい体験でした。

これからも宝塚の各公演でライブ配信は続くようです。
見逃し配信がないので、リアルタイムで視聴できるときしか見られないのが残念ですが…

宝塚LIVE配信案内ページ

 

オリエンタル・テイル『壮麗帝』公演情報

公演概要

作・演出/樫畑 亜依子
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公演期間  2020年8月14日(金)~8月18日(火)

主なキャスト

スレイマン:桜木みなと
アレクサンドラ(ヒュッレム):遥羽らら
イブラヒム:和希そら
マトラークチュ:悠真倫
女官長:花音舞
ハフサ:凛城きら
マヒデヴラン:秋音光
ハティージェ:天彩峰里
アフメト:鷹翔千空
エレナ:花宮沙羅
ムスタファ:風色日向

   

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