和希そらと仲間たち、『心中・恋の大和路』を熱演(雪組シアター・ドラマシティ公演 初日)

雪組の別箱公演が7月20日の『心中・恋の大和路』、7月21日の『ODYSSEY』と続けて初日の幕を開けました。
始まるまでは不安な思いもありましたが、まずは二公演とも無事に幕が開いてホッとしました。

今日のタカラヅカニュースでは、『心中・恋の大和路』の初日の様子が流れました。

それぞれの役について

亀屋忠兵衛:和希そら

まずは主役の忠兵衛役のそらくん(和希そら)、日本物のお化粧が色っぽくて美しいです。

本格的な和物のお芝居はほとんど経験がないと思いますが、着物の着こなしも所作も板についていて、相当研究とお稽古を積んだんではないかと思います。

そして冒頭のソロの歌からぐっと引き込まれます。

序盤の柔らかくてちょっとお茶目な感じから、段々と遊女の梅川の身請けのために客のお金に手を付けるところまで追い詰められていく心情の流れが素晴らしいなと思いました。

かちゃ(凪七瑠海)演じる親友の八右衛門に責められて駄々っ子のように言い訳している場面や、客から預かっている300両を「石ころや〜、だが300両や〜」と葛藤している場面、ものすごくうまいな〜と感心しました。

『夢千鳥』で見せたお芝居の上手さ、お芝居の中で歌う素晴らしさがこの『心中・恋の大和路』でも発揮されているのが、短い映像でも見て取れました。

梅川:夢白あや

梅川役のあやちゃん(夢白あや)は前回の『夢介千両みやげ』の新人公演で演じた芸者の浜次役の着物の着こなしや所作のキマリ具合に感心させられましたが、今回も本当に遊女の姿が板についています。

宙組から組替えしてきて2年弱ですが、昔からずっと雪組にいるみたいですね〜

そして、『夢介千両みやげ』の本公演で演じていたお糸ちゃんは可愛らしい女の子の役でしたが、梅川はまた違った可愛らしさや純粋さがある役ですね。

「別の男に身請けされるくらいなら死んだほうがまし」と刃物を取り出して、それを忠兵衛のそらくんに止められるシーンは、緊迫した場面だと思いますがなんとも可愛いな〜と思っちゃいました。

梅川といえば、忠兵衛の父の孫右衛門とのやり取りの場面がすごくいいんですが、あの場面のあやちゃんのお芝居も見たかったです。

丹波屋八右衛門:凪七瑠海

忠兵衛(和希そら)の親友の米問屋の主人八右衛門を演じるかちゃ(凪七瑠海)。

八右衛門はこれまで忠兵衛より下級生が演じてきましたが、今回は専科のかちゃなのでそらくんよりかなり上級生です。
親友役はどうなんだろうと思っていましたが、忠兵衛をいさめるところに説得力がありました。

学年差はありますが、NOW ON STAGEでは二人の仲の良さも伝わってきて、親友役というのにもそれほど違和感がない感じです。

タカラヅカニュースでは映りませんでしたが、アドリブでそらくんの忠兵衛から「笑って〜」と無理やり笑わされる場面があるそうで、二人の絆が感じられる場面なんだろうなと楽しみになりました。

ソロの曲も伸びのある歌声が耳に心地よくて、かちゃもすっかり堂々とした専科さんだな〜と頼もしく思いました。

その他の出演者

悠真倫

その他のキャストでは、飛脚宿衆の藤屋役の専科の悠真倫さんがさすがの貫禄です。

先日の稽古場レポートでも話題に上がってましたが、関西出身者が少ない飛脚宿衆の面々をバリバリの大阪弁でバッチリまとめていました。

諏訪さき

忠兵衛が主人を務める飛脚問屋亀屋の手代与平を演じるしゅわっち(諏訪さき)。
前回の再演でれいこちゃん(月城かなと)が演じていた役です。

NOW ON STAGEで「月城さんが演じていた与平を演じられるのが嬉しい」と話していました。

しゅわっちはれいこちゃんが演じていた時よりだいぶ上級生になって演じるわけですが、憧れの太夫と目も合わせられないうぶな感じがよく出ていました。
しゅわっちもお芝居が上手ですね。

そしてさすが関西人、大阪弁のイントネーションはバッチリでした。

真那春人

亀屋の番頭伊兵衛役のまなはる(真那春人)はこういう役をさせると本当にうまいな〜と思います。
NOW ON STAGEで大阪弁に苦労していると話していましたが、大坂商人の番頭らしさがばっちり出ていました。

汝鳥伶

残念ながら専科の汝鳥伶さんが演じる忠兵衛の父親孫右衛門が出てくる場面は流れませんでした。

ゆーちゃんさん(汝鳥伶)の孫右衛門さん、2014年の壮一帆さん版にも同じ役で出られていましたが、すごくいいんですよね〜

カーテンコールの様子

この作品はフィナーレもカーテンコールのご挨拶も無いのが恒例らしいです。
そういえば壮一帆さんの時もそうだったな〜と思い出しました。

最後の忠兵衛と梅川が雪山で息絶えるところは映りませんでしたが、カーテンコールで幕が上がって主演の二人が並んでお辞儀するところは流れました。

お辞儀した後無言のままいったん見つめ合って、それから客席に背を向けて肩を寄せ合い、最後の場面と同じように雪山に向かってゆっくりと歩を進めるところで幕が下りました。
タカラヅカニュースではそれが2回映りましたが、実際には3回繰り返されたそうです。

宝塚では大変珍しい終わり方ですが、作品の世界観を終演後まで残すために昔から変わらずこの方法を取っているんでしょうね〜

もう一つの雪組別箱公演『ODYSSEY』の初日で咲ちゃん(彩風咲奈)の涙ながらのご挨拶が感動を呼んだというのを目にしました。
ですので、そらくん(和希そら)の初日のご挨拶も聞きたかったな〜というのはあります。

そらくんの感想は、おそらく後日タカラヅカニュースで突撃レポートが放送されると思いますので、そちらで聞かせてもらいたいなと思います。

ライブ配信は7月28日です

この公演はシアター・ドラマシティでの千秋楽の後、8月3日から8月9日まで日本青年館ホールでも上演されます。

ライブ配信は7月28日のシアター・ドラマシティでの千秋楽の回で行われます。

今またコロナの感染者数がすごいことになっていて、いろんな劇場で公演中止ということになっています。
このような状況の中、完走するのは奇跡のようになってしまってますが、『夢千鳥』のリベンジでこの『心中・恋の大和路』は最後まで完走させてあげたいです。
なんとか無事に大千秋楽を迎えられますように!

  

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