9月10日に月組『グレート・ギャツビー』の東京宝塚劇場公演が幕を開けました。
宝塚大劇場の公演が大部分中止になってしまったので、通常とは違ってNOW ON STAGEが宝塚大劇場千秋楽後に収録され、先日放送されてやっと見ることができました。
実は私も宝塚大劇場で観劇する予定だった日が中止になってしまい、千秋楽のライブ配信も観られなかったので新しい『グレート・ギャツビー』は全くの未見です。
ですが、NOW ON STAGEやタカラヅカニュースのコーナー、観劇された方の感想などを見て新しく追加された場面や登場人物についてわかってきました。
『新聞記者ミッチェルのスクープ!』に新キャラのミッチェルとヴィッキーが出演
Stage Side Watch『新聞記者ミッチェルのスクープ!』のコーナーにミッチェル役のやすくん(佳城葵)とマートル役のじゅりちゃん(天紫珠李)とヴィッキー役のゆいちゃん(結愛かれん)が出演しました。
このコーナーでは新聞記者のミッチェルがギャツビーの正体やトムのスキャンダルをスクープするというていでトークが進められました。
マートルはトム(鳳月杏)の愛人でおなじみの登場人物ですが、新聞記者のミッチェルとジーグフェルド・フォリーズの踊り子ヴィッキーは今回の2022年版から登場のキャラクターです。
なのでこの二人がどういう人物なのかあまりわかっていなかったんですが、このコーナーでだいぶわかってきました。
ヴィッキー:結愛かれん
ゆいちゃん(結愛かれん)が演じるヴィッキーはジーグフェルド・フォリーズの踊り子です。
ギャツビー邸でのパーティーに参加している時にトムに出会い、近づいてモーションをかけるという役柄。
トムはまんまとヴィッキーに惹かれて、ジーグフェルド・フォリーズのショーを観に行った後ヴィッキーの楽屋へプレゼントを持って訪ねるという展開になります。
トムがどういう男なのかさらによく分かるためのキャラクターという訳ですね。
マートルと同じくトムの浮気相手ですが、マートルにとってトムは満たされない生活の中で突然現れた王子様という存在なのに比べて、ヴィッキーにとっては恋愛というよりもパトロン的な存在だというのが面白い。
自分を男の人が放っておけないタイプの女だとわかっていて、自分がのし上がるためにトムを利用しているということのようです。
ミッチェル:佳城葵
やすくん(佳城葵)が演じるミッチェルは上流階級の人間のスキャンダルをネタにしている新聞記者。
とくに上を目指すという目標があるわけではなく、その日その日生きていくのでいっぱいな人物なんだそうです。
ヴィッキーの男であるいかさま師のスレイグル(蓮つかさ)と一緒に、ヴィッキーがトムと会っている楽屋に乗り込んで写真を撮ってトムからお金を巻き上げるということもするみたいです。
他にはスキャンダルを狙ってギャツビー邸のパーティーにもぐり込んだりして、ギャツビー(月城かなと)とも関わりがあります。
もぐりの酒場のアイス・キャッスルでギャツビーとお酒を飲みながら話したりする場面もあるということです。
宝塚ではこれまでなかった役柄で今回の2022年版で初登場ですが、そう言えば2017年の井上芳雄さん主演の日生劇場版にはありました。
田代万里生さん演じるニックにしつこくギャツビーのことを取材したりもしていました。
2022年版『グレート・ギャツビー』の新場面について
今回はじめて一本ものの大劇場公演になって上演時間も出演者も増えたので、あらたな登場人物やあらたな場面が追加されました。
初演や再演の曲に「入り江がひとつだけ」をはじめとする新曲も追加されて、新しいダンスシーンも増えました。
ちなつちゃん(鳳月杏)演じるトムがこれまでよりもフォーカスされて、「アメリカの貴族」というソロの曲も加えられています。
二幕最初のジーグフェルド・フォリーズの場面
小池修一郎先生のインタビューにありましたが、これまでセリフだけで出てきた劇場の豪華なレビューシーンを再現したという場面が二幕最初のジーグフェルド・フォリーズのレビューの場面ですね。
タカラヅカニュースでほんの触りだけ見ましたが、本当に豪華な場面です。
さすが大劇場公演、レビューの出演者もたくさんで、衣装もセットも豪華〜
このレビューにヴィッキーが出演して、それをトムが観に来ているということなんですね。
ヴィッキーの楽屋の場面
そのジーグフェルド・フォリーズのレビューの後、トムがヴィッキーの楽屋を訪ねるところも追加された場面です。
今回2番手男役のちなつちゃん(鳳月杏)がトム役なので、トムに関する場面がこれまでよりも多くなっているということですね。
これまでアイス・キャッスルでいかさまをギャツビーに見破られるというだけの出番だったスレイグル(蓮つかさ)もここであらたな出番が与えられているようです。
ゆいちゃん(結愛かれん)によるとスレイグルがいかさまをしに行っていていないはずの時間に楽屋にトムを呼び入れたのに、なぜかスレイグルとミッチェルに乗り込まれてしまってミッチェルに写真を撮られてしまった。
ここはミッチェル役のやすくん(佳城葵)にとっても活躍場面のようです。
ギャツビーの部屋の場面
ギャツビーがニック(風間柚乃)のおかげでデイジー(海乃美月)と再会し、その後ギャツビーのお屋敷で逢瀬を重ねるのですが、その二人の逢瀬の場面も今回追加されました。
この場面もタカラヅカニュースで少し流れました。
この二人の逢瀬の場面は2017年の日生劇場版でもあって、服を直す仕草とかがちょっと生々しくてびっくりした覚えがあります。
観劇された方のツイートなどによると今回もそういう仕草があるそうです。
ギャツビーが最後にアイス・キャッスルを訪れる場面
ギャツビー邸でのパーティーでトムにデイジーとのことがばれて、デイジーを賭けてトムとゴルフ対決をすることになった後…
2008年の再演ではギャツビーとマイヤー(輝月ゆうま)との別離の場面だけでした。
しかし、今回の月組版では、もう一度アイス・キャッスルを訪れデイジーのために裏社会からおさらばすることを誓う場面も追加されました。
NOW ON STAGEでれいこちゃん(月城かなと)が、この場面が追加されたことでよりゴルフ対決に向かう気持ちがわかりやすくなったと話していました。
この場面は井上芳雄さん主演版でもありました。
ここでギャツビーはやすくん(佳城葵)演じるミッチェルに自分の決意を話すらしく、やすくんは「SS席でギャツビーさんを見られる」と話していました。
足の組み方、カップの持ち方、タバコの吸い方、ハットの脱ぎ方などなど、ギャツビーのかっこよさが詰まっている場面だとか。
ここでのれいこちゃんのナンバーも「すごくいい」らしいです。
それも楽しみですね。
集大成の『グレート・ギャツビー』を観劇するのが楽しみです
小池先生が宝塚に入団した時に舞台化したいと思っていた作品の一つの『グレート・ギャツビー』。
31年前に杜けあきさん主演でそれが実現して、その後2008年に瀬奈じゅんさん主演で一本ものとなり、2017年には脚本や曲は違いますが外部でも上演し、そして今回大劇場公演の一本ものとして進化しました。
名曲「朝日の昇る前に」はそのままに、これまでの公演のいいところは残し、場面を追加したり曲を新しくしたりしてさらにわかりやすくなっているというのが楽しみです。
数多くのミュージカル作品やオペラなどの舞台セットを手掛けていて、宝塚でもいくつも舞台セットを担当されてきた松井るみさんのセットもすごく楽しみですし、小澤時史さんの新曲も楽しみです。
今回はじめて宝塚で振り付けされたAKIHITOさんのストリート系のダンスナンバーもあり、フィナーレも付きました。
私は元々『グレート・ギャツビー』という小説が大好きで、宝塚の初演も2008年の再演も外部版もそれぞれ素晴らしいなと思っていました。
それを原作に心酔している小池先生がどのように進化させているのかずっと楽しみにしていました。
こうやってスカイ・ステージで話を聞いたり、観劇した方たちの感想を読んだりしてもっと期待が膨らんでいます。
どうか公演が無事最後まで続くよう切に切に願っています。
私の観劇日はもう少し先ですが、今度こそ無事に観劇できますように!
読んで頂き、ありがとうございました。
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