見たかった朝美絢のいろいろが見られました!(『海辺のストルーエンセ』ライブ配信)

KAAT神奈川芸術劇場で公演中の朝美絢主演の『海辺のストルーエンセ』のライブ配信が昨日行われ、私も視聴しました。

久しぶりのあーさ(朝美絢)の主演作品で、それも大好きな『龍の宮物語』の指田珠子先生の作・演出ということでずっと観るのを楽しみにしていました。

繊細な演出で、冒頭に登場した男爵と召使いの女性のカップルがお芝居の節目節目に登場するのが印象的でした。
シンプルながら転換でいろんな表情を見せるセットや、映像や波の音なども効果的に使われていました。
フレンチ・ミュージカルによくあるようなロックミュージックでの激しいダンスシーンや、テニミュかと思うようなエアーでのテニスの場面など、ある意味宝塚らしくない演出もちりばめられていてまったく飽きることがなかったです。

また、どの曲もすごく良くて、メロディーラインはかなり難しそうでしたがずっと耳に残りました。

そして、下級生にいたるまで役があって、みんな魅力的。

クリスチャン王のあがちん(縣千)もカロリーネ王妃のはばまいちゃん(音彩唯)も役にぴったりです。

そしてなんといってもあーさのヨハン・ストルーエンセがこれまでの宝塚の作品ではあまり見ないような異色な人物で、あーさがそのヨハンを魅力的に演じていました。

朝美絢がヨハン・ストルーエンセの人生を魅力的に生きました

あーさ(朝美絢)が演じたこの物語の主役、ヨハン・ストルーエンセは18世紀のデンマークに実在した人物です。相当ドラマティックな人生を生きた人だったそうです。

この作品では最後のオチ以外はほぼ史実通りに描かれていました。

『海辺のストルーエンセ』のストーリー(ざっくり)

あーさ(朝美絢)が演じるヨハン・ストルーエンセは、宝塚によくある誠実で正義感の強いヒーローではありません。
宝塚ではかなり異色な主人公です。
それだけにこれまであまり見たことがないあーさを見ることができました。

冒頭は旧態依然の医療現場に嫌気がさし、改革をしようと野心に燃える姿。
次に登場した時は町医者として、その美貌とエレガントさで男も女も魅了してしまう姿。

「愛の錬金術」の場面で診療所に来るあらゆる人たちを次々に虜にしてしまっているあーさを見て、「これこれ、これこそあーさよね~」と思ってました。

宮廷に返り咲きたいランツァウ伯爵(真那春人)とブラント(諏訪さき)に国王クリスチャン7世(縣千)と引き合わされ、そのクリスチャンにしたたかさと賢さで取り入っていく姿。

王と仲の悪い孤独な王妃カロリーネ(音彩唯)に興味を持って近づいていくけれど、次第にひかれ合っていく姿。

初めヨハンのことを嫌っていたカロリーネが段々とヨハンに惹かれていって、一幕の最後に二人が思わずキスしてしまったところ、幕が下りる直前のあーさのなんともいえない表情に心を鷲掴みにされました。

一幕は面白いようにクリスチャンに取り立てられて頼りにされ、うまくいっていたヨハンの人生に陰りが落ちた瞬間でした。

二幕ではヨハンがどんどん傲慢になっていって、国政の改革のために古いものたちを切り捨ていくところから、反発を買って落ちていく姿。

カロリーネとの不倫もあって国王クリスチャンもヨハンをかばえなくなって最後にはボロボロになるヨハン。
一人で嘆きながらうずくまって歌うあーさのヨハンは見ていて辛かったです。

でもこんなあーさも見たかったと思っていました。

最後カロリーネを守るために心にもない嘘を言って自らをおとしめるヨハン。
本当はヨハンを助けたいクリスチャンと決闘するというところまでいってしまう悲しい結末。

その決闘が最初にヨハンとクリスチャンが出会った時の伏線回収になってるのもすごかった。

史実の結末とは違っていましたが、悲劇的でドラマティックな結末で、最後のあーさヨハンの姿もすごくよかったです。

指田先生は朝美絢にこういう役をやらせたかったと言っていたそうですが、よくもこのヨハン・ストルーエンセという人を取り上げて、こういう役を作ってくださったなと拍手したいです。

ところで余談ですが、指田先生について先日の突撃レポートであーさが明かしてくれました。

パンフレットであーさのヨハンがある女性の脚を抱いている写真があるそうなんですが、その脚はなんと指田先生の脚なんだそうです。
急遽そういうポーズを撮ることになって、指田先生がその脚の役を買って出たそうです。
その話を聞いてパンフレットが見たくなってしまいました(笑)

ストルーエンセ先生のメガネ姿に萌えました

あーさのヨハン・ストルーエンセ先生は公演の最初の方はかけていなかったメガネを、数日前から二幕のカロリーネと二人のシーンでかけ出したそうです。

この回でも書き物しながらメガネをかけていて、その姿にキュンキュンしちゃいました。
“メガネのストルーエンセ先生”ってこれか~とちょっと興奮してしまったほどです。

それからカロリーネにキスするためにメガネを外して胸ポケットに入れる一連の仕草があまりに自然でカッコよすぎました♡
このメガネを初日からしばらくはかけていなくて、途中からかけるようになった理由が知りたいです(笑)
どこかで語られないかな~?

それにしてもライブ配信の回でちゃんとかけてくれていたのは最高でした!

フィナーレがまた素敵でした

本編は悲しい結末でしたが大丈夫、宝塚にはフィナーレがあります!(笑)
この作品のフィナーレも宝塚らしいフィナーレでした。

お衣装が本編の中世ヨーロッパ調から変わってショーらしいものになりますが、使われている曲が本編の曲だったりするので、お芝居の雰囲気そのままという感じです。

下級生たちの踊りの後、あがちん(縣千)たち上級生が登場しての総踊り。

そして真ん中後ろからあーさ(朝美絢)が登場してからの群舞がまたカッコいいです。

そしてはあーさとばまいちゃん(音彩唯)のデュエットダンスが美しかった~

顔と顔を寄せるところがアップになりましたが、二人のあまりの美しさにポ~ッとなりました。
デュエットダンスでのこの二人の並びも最高でした。

楽しかったカーテンコール

カーテンコールでもあーさはメガネをかけてくれていました。
これはファンへのサービスですね。
メガネを触ってしっかりアピールもしてました(笑)

この作品ではご挨拶の時に公演自体を”診療”と言い換えるのが恒例となっているらしいです。
まずあーさは

「本日は医師ストルーエンセの診療を最後までご受診くださいましてまことにありがとうございました」

とご挨拶。

「そして、本日はオンライン診療も行われておりました!」

って(笑)
ライブ配信のこともちゃんと”オンライン診療”と言い換える徹底ぶり(笑)
オンライン診療を受けている私たちに

「お元気ですか~?」

と手を振ってくれました♡
その後、「この作品を見て心と体を元気に保っていただけましたら」と言いかけて「そうしていただける作品なのか疑問ですが」と笑ってました。
確かにね~、元気になれる作品ではないかもですね~(笑)

そして、この公演はDVDとBlu-rayにもなるということで、それを今度は「お代わり診療」と言ったあーさ。

今後何か困ったことがあったらこのDVD・Blu-rayを見て「癒された~」とか「元気になった~」とかなってくださいと言いつつ、「またさらに落ち込んじゃった」ってなるかもなんて言い出しまして(笑)

そこで本人も周りのみんなも笑い出して、本編は悲しい結末だけどフィナーレが宝塚らしくて素敵なので、それで元気になってくださいみたいなことを言ってました。

「何度でもお代わり受診していただけたらいいなと思います」

とDVDとBlu-rayの宣伝もしっかりやったあーさでした。
最後は

「くれぐれも気を付けてお帰りくださいませ」

と笑いながら締めてカーテンコールが終わりました。
千秋楽ではないのでカーテンコールがかなり短いのがちょっと残念なんですが、それでも笑いに満ちた楽しいカーテンコールで、楽しそうなあーさのキラキラの笑顔に癒されました。

オンライン診療ですっかり元気になれましたよ~(笑)

この公演は2月12日のKAAT神奈川芸術劇場での千秋楽の後、2月24日~3月2日の日程でシアター・ドラマシティでも上演されます。
大千秋楽の日まで無事に完走できることを祈っています。

  

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