轟悠、言葉では退団には触れなかったけれどその表情が物語っていました(『婆娑羅の玄孫』千秋楽)

昨日スカイ・ステージの9月のラインナップが発表になりました。
その中に『轟悠サヨナラ特別番組』も入っておりました。
番組表によると9月15日が初回放送の予定です。

いよいよ轟さんの退団の日が近づいてきたな〜という思いです。

星組 東京芸術劇場プレイハウス公演 『婆娑羅の玄孫』千秋楽

その轟悠さんの最後の小劇場作品『婆娑羅の玄孫』が7月29日に千秋楽を迎えました。
今日のタカラヅカニュースでその模様が放送されました。

ダイジェスト映像では、出演者が好きだと言っていた冒頭の轟さん演じる細石蔵之介が登場しソロで歌う場面から始まり、二幕頭の獅子鬘を付けて踊る場面、殺陣の場面など轟さんの見せ場がふんだんに盛り込まれておりました。

最後の方では専科のユーちゃんさん(汝鳥伶)演じるじいとの場面。

ユーちゃんさんの台詞の「明日は行くものではない、来るものです」という言葉になんかじーんとさせられました。

退団には触れない轟悠のご挨拶

カーテンコールではまずは星組組長のちぐさん(美稀千種)のご挨拶。
後ろにいるぴーちゃん(天華えま)が最初から涙ぐんでいるのが印象的でした。
そしてちぐさんも

「宝塚の一時代を築いてこられた轟悠さんの最後の小劇場作品にご一緒させていただけた」

「公演ごとに役として生きる表現力の素晴らしさ、宝塚の男役の極みをお側で肌で感じることができました」

と話しながら涙声になっていくのを見て、共演した星組生皆んなが轟さんとかけがえのない時間を過ごしたんだな〜と想像することができました。

轟さんを紹介する時は

「我らの心から尊敬する大好きな…」

と言って、キャスト皆で

「いし先生〜!」

と呼んだのがとっても素敵な光景でした。

その轟さんは

「花に酔い鳥を愛で風をきき月を乞う、春に会い夏を生き秋を知り冬を越す。なんと奥深く美しい言葉なのでしょう」

これからの宝塚歌劇をよろしくお願いいたします。皆様まことにありがとうございました」

と通常通りのご挨拶で済まされました。

その次に幕が上がっても、また上がっても全く自分の事には触れません。

「これからの宝塚歌劇」というところに、自分が去った後のという意味が含まれているのかな〜と思い、ほんの少し退団についての意味合いも込められているのかもと思いましたが。

汝鳥伶のコメントにもらい泣き

もう一度幕が上がった時に、

「それでは汝鳥さんから一言どうぞ」

とユーちゃんさんに振りました。
ユーちゃんさんはちょっと困ったような顔をしましたが

「でも、しゃべるよちょっと」

と轟さんに断ってから

「じいとして上級生として、そして大切な大切な友人として、轟悠を励ましずっと支えてくださった皆様に御礼を申し上げます。そして、男役の美学を磨き、最後の散り際を選んだいしちゃんを認めてくださって本当に心から感謝いたしております。本当にありがとうございました」

と途中涙声になりながら話すユーちゃんさんにこちらももらい泣きしてしまいました。

「しゃべるよ」というのは、自分の退団についてちっとも触れないいしちゃんに「退団のことに触れるよ」という断りだったんでしょう。

でもその言葉が轟さんのファンへの感謝の言葉だったのがなんとも感無量でした。

そして、それを聞いた轟さんが自分からユーちゃんさんにハグしに行ったのを見て、またまた感無量でした。

その後の轟さん

「皆様の大きな愛に包まれて私は最高に幸せでございます」

と初めて卒業らしい言葉を使いました。
で、

「どうぞまたディナーショーでお目にかかれるのを楽しみにしております」

と客席の笑いを誘ってましたが、ちょっと照れ隠しだったんでしょうね〜(笑)
その時のお顔は本当に晴れ晴れとしたスッキリとした笑顔でした。

最後の最後に正座して登場

もう一度幕が上がると、今度は一人で正座していた轟さん。

「皆様、ありがとうございました」

と手をついて深々とお辞儀して顔を上げたときの表情になんと言えない凄みを感じました。

さっきの晴れ晴れとした笑顔とは全く違う、何か覚悟のようなものを感じる表情でした。
言葉では全くご自分の退団には触れないけれど、その表情に全ての思いが込められているように感じました。

これから退団前にはディナーショーがあり、来月には冒頭で書いたサヨナラ特別番組もあります。
そこで轟さんがどのような思いを語るのかすごく気になります。
楽しみにしたいと思います。

  

読んで頂き、ありがとうございました。

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