今年5年ぶりに開催された宝塚巴里祭。
専科のせおっち(瀬央ゆりあ)が花組の羽立光来・高峰潤・糸月雪羽・一之瀬航季・龍季澪・鈴美梛なつ紀・朝葉ことの・湖華詩の7人と共に出演しました。
せおっちにとって昨年8月に専科へ異動してから約1年ぶりの宝塚の男役としての公演です。
昨日ホテル阪急インターナショナルでの13:45回と19:45回がライブ配信されたので、せおっちの久しぶりの男役姿を見たいと思い、19:45回のライブ配信を視聴しました。
宝塚巴里祭2024ライブ配信感想
シャンソンの数々
巴里祭ですので、もちろんシャンソンがたくさん歌われました。
「パリパナム」で始まり、2曲目の「愛の讃歌」はせおっち(瀬央ゆりあ)とレビューの女王に扮したはなこ(一之瀬航季)が2人で楽しく聴かせてくれました。
シャルル・トレネの「Boum!」はかちゃ(凪七瑠海)の初バウ公演『Je Chante』を思い出しました。
それから「ラ・ヴィ・アン・ローズ」や「オー・シャンゼリゼ」といった巴里祭で必ず歌われるシャンソンを客席降りも交えて歌い繋いでいきました。
中盤では「サン・トワ・マミー」などのサルヴァトール・アダモの楽曲メドレーを、フィナーレではフランスにまつわる宝塚オリジナル曲を花組生がソロや何人かで歌いました。
その中でもびっく(羽立光来)の「サン・トワ・マミー」と「夜霧のモンマルトル」が素晴らしかった!
びっくの歌も楽しみにしてたんですが、期待通りにほんと耳福でした。
最後は「宝塚の先輩方が大切に歌い継いできた曲」とせおっちが説明し「セ・シャルマン」を感情を込めて歌い、アンコールは「セ・マニフィーク」で大盛りあがりのうちに終わりました。
「セ・マニフィーク」は先日観劇した宙組の『Le Grand Escalier』でせおっちと同期のずんちゃん(桜木みなと)が歌っていたので、ちょっと胸にグッとくるものがありました。
客席降りをしながらせおっちが「最後の曲ですので、会場の皆様、配信をご覧の皆様も一緒に歌ってください!」って言ったので、私もテレビの前で一緒に歌っちゃいました。
楽しかった〜
フランス革命コーナー
プロローグでシャンソンをたくさん歌った後は「フランス革命」のコーナー。
稽古場レポートで話していましたが、鈴美梛なつ紀ちゃんが巴里祭とフランス革命についての説明を頑張ってました。
ここではフランス革命にまつわるミュージカルの曲が歌われましたが、巴里祭ではあまり見ない構成なのではないでしょうか。
『1789』から「サ・イラ・モナムール」、『レ・ミゼラブル』から「カフェソング」、そして『スカーレット・ピンパーネル』から「炎の中へ」と「ひとかけらの勇気」。
椅子を『レ・ミゼラブル』のバリケードの様に組んだり、「炎の中へ」の時には一脚の椅子の上にせおっちがパーシーの様に立ち上がったりと椅子を使った演出がとても凝っていました。
さすが三木章雄先生!
どの曲も大好きな曲ばかりですごくテンションが上がったんですが、中でも素晴らしかったのがせおっちのソロの「カフェソング」でした。
『レ・ミゼラブル』は宝塚では上演されませんが、せおっちは昔『New Wave! -星-』の中で歌ったことがあるんですよね。
マリウスの悲しみと悔恨と苦悩がせおっちの歌声と表情からにじみ出ていて、聴いていて思わず涙ぐんでしまったほどでした。
せおっち、こんなに表現力の素晴らしい男役になったんですね〜
このコーナーの途中にはフランス革命にまつわる話題ということで、この回は『ベルサイユのばら』の推しキャラについてせおっち・びっく(羽立光来)・はなこ(一之瀬航季)・糸ちゃん(糸月雪羽)の4人で語る日替わりMCコーナーもありました。
せおっちタイム
もう一つ巴里祭には普通はないコーナーが「せおっちタイム」です。
こちらはもうパリには全然関係がない曲ばかり(笑)
『ロミオとジュリエット』から「どうやって伝えよう」と「今日こそその日」、『バレンシアの熱い花』から「瞳の中の宝石」、そして『ガイズ&ドールズ』から「Luck be a Lady」とせおっちに縁のある曲が選ばれていました。
フランス革命コーナーの『1789』や『スカーレット・ピンパーネル』もそうですが、花組のみんなは歌ったことがない曲ばかりだと思います。
稽古場レポートで憧れていた作品の曲を歌えて幸せだったと言っていた通り、とても嬉しそうに歌っていたのが印象的でした。
「どうやって伝えよう」と「瞳の中の宝石」はせおっちのソロで、これらも「カフェソング」と同じ様にベンヴォーリオやラモンの心情がこちらに伝わってくる素晴らしい歌唱でした。
このコーナーの最後は、この巴里祭で歌う曲を選んでいた時に出会った曲ということで「黒い鷲」をせおっちが一人で歌ったんですが、この曲も私にとって思い入れのある曲で、なんだか嬉しかったです。
2003年花組公演『レヴュー誕生』で春野寿美礼さんと瀬奈じゅんさんが歌い、そこから瀬奈じゅんさんにとって大切な曲になったという経緯があります。
『SAUDADE』そしてサヨナラショーでも黒燕尾姿でこの曲を歌ったんですが、その光景がせおっちの歌を聴いていて脳裏に蘇ってきました。
訳詞が違っていたのはちょっと残念。
衣装は6パターン
この公演でのせおっちの衣装は6パターンでした。
プロローグは真っ白な変わり燕尾にシルクハット、その後『ガイズ&ドールズ』のスカイ・マスターソンのようなストライプの白いスーツにハットとロングコート。
フランス革命コーナーでは黒と赤のハードな感じの衣装で、せおっちタイムでは薄いグレーの燕尾服タイプのロングの衣装、どちらも装飾が凝っていてとても素敵でした。
フィナーレではまずは飾りのないシンプルな黒燕尾で、これがため息が出るほどカッコよかったです。
せおっちの黒燕尾姿、本当に久しぶりに見ました。
アンコールでストーンの飾りがたくさん付いた黒燕尾に着替えて出てきましたが、左肩に白い肩羽根が付いていたのも素敵でした。
アンコール曲の最後袖に入る直前にせおっち一人で花組ポーズをしてくれたのもテンション上がりました。
客席からも悲鳴が上がっていたようです。
爆笑のカーテンコール
最初の自己紹介は回によって違っていたようで、千秋楽公演ではそれぞれが好きなフランス語を言ってから名前を言っていきました。
これは稽古場レポートの時と同じですね。
たぶん選んだ言葉も同じだったように思います。
せおっちはみんなから「なおみさん!」と呼ばれて「ジュテーム♡」とセクシーに言ってくれて、メンバーや客席からも歓声が上がってました。
そして、カーテンコールも爆笑続きで非常に盛り上がってました。
冒頭のご挨拶でもパリオリンピックに絡めて笑いを取ってましたが、カーテンコールでも笑いの連続でした。
ちょっとしたことでもせおっち独特の言い回しで笑いが起こるんですよね。
これは天性の才能なんでしょうね〜
袖に引っ込む前に客席のテーブルを見て「お料理美味しかったですか?パンが残ってますね。パン食べてください」って(笑)
次のカーテンコールで一人ずつご挨拶していきましたが、せおっちの絶妙のツッコミでほのぼのとした温かい雰囲気で、全員がとっても長い素敵なご挨拶をしてました。
鈴美梛なつ紀ちゃんはせおっちと同じ広島県出身ということを自慢し、せおっちと2人で広島弁を披露してました。
龍季澪くんはバンドの皆さんに感謝の言葉を言おうとしたらもうすでに帰られていないという事態に爆笑を誘っていました。
はなこ(一之瀬航季)はここで初めて“レビューの女王”について触れて、そこで被っていた赤いカツラはせおっちが『VERDAD』で女役をした時に被ったカツラを貸してもらったと暴露してくれました。
なんとあのカツラにはそんないわくがあったんですね〜
「シャンプーしてお返しします」
って言ってました(笑)
びっく(羽立光来)はせおっちから「巴里祭のプロ」と呼ばれてました。
今回3回目の巴里祭だそうです。それはすごい。
で、自らを「花組のエッフェル塔」と自己紹介してました(爆)
そして全員が「なおみさん」「なおちゃん」とせおっちを呼んで、せおっちへの感謝の言葉とせおっちの人柄を称える言葉を述べていたのが心に残りました。
そのせおっちは初めて星組以外の組のみんなと一緒に出演するということで不安でいっぱいだったけれど、温かく迎えてもらってグッドチームが出来上がったと言ってました。
それから客席の熱さに自分たちもどんどん熱くなっていったということを話してましたが、画面を見ていても客席の熱さが伝わってきてました。
きっとせおっちファンの皆さんが久しぶりにせおっちの男役姿を見て盛り上がったんじゃないでしょうか〜
最後はまたまたパリオリンピックに触れて
「メダルラッシュですよ。私達も負けずに頑張ります」
の言葉に笑いが起こってました。
いろんなシャンソンや宝塚の名曲を聴けて楽しかったのはもちろん、このせおっちの温かい人柄がにじみ出る楽しいトークを聞くことができたのもよかったです。
ライブ配信のおかげですね。
あ〜、楽しかった♪
次はせおっちは11月30日からの雪組公演『愛の不時着』に出演します。
ようやく宝塚の舞台作品への出演です。
その後もいろんな組の公演に出演して、素敵な男役姿を見せてもらいたいです。
楽しみにしています。
読んで頂き、ありがとうございました。
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