本日、雪組御園座公演『An American in Paris(パリのアメリカ人)』のすべての配役が発表になりました。
原作の映画はかなり前に見たことはあるのですが、メイン以外の登場人物のことはほとんど覚えていないので、できればこういう別箱公演でも人物相関図を出してほしいな〜と思います。
ところで、苑利香輝くんの「鳩」って役がすごく気になります(笑)
さて、先月星組トップスターこっちゃん(礼真琴)の回でSpecial Editionとして放送された『夢の音楽会』でしたが、今月はまた通常回に戻り、花組の2番手男役となったほのかちゃん(聖乃あすか)がホストになりました。
そのほのかちゃんがゲストに招いたのは、元花組男役の愛音羽麗さん。
83期生で、愛称『みわっち』さんです。
夢の音楽会「愛音羽麗・聖乃あすか」
愛音羽麗・聖乃あすかのトーク
お互いについて
ほのかちゃん(聖乃あすか)とみわっちさん(愛音羽麗)は、2人とも『舞姫』で主演したというご縁があります。
2007年にみわっちさんがバウホールで主演した『舞姫』を2023年にほのかちゃんが再演で主演し、その時に親しくなったんだそう。
みわっちさんはその再演の『舞姫』も観劇し、ほのかちゃんのそれまでの活躍ももっと知りたいと思って、ほのかちゃんから出演作品のDVDをたくさん貸してもらったりしたそうです。
ということで、2人は『舞姫』再演の時からのお付き合いなんですが、実はほのかちゃんはファン時代から花組が大好きで、みわっちさんが現役時代に出演していた花組公演をずっと観ていたというのもあるそうなんです。
なので、ほのかちゃんはファン時代からみわっちさんに憧れていたんですね。
そして、実はみわっちさんの方もほのかちゃんが下級生の頃からほのかちゃんのことが気になっていたんですって。
今はじめて打ち明けるんだけどって言いながら、話してくれました。
2018年の『MESSIAH』を観劇した時にほのかちゃんを見て、「この美しいお殿様は誰だろう?」と思って、終演後に瀬戸かずやさんに訊いてみたんだとか。
そしたら瀬戸かずやさんから「普段は柔らかでふんわりしているのに、いざ舞台に上がると男役スイッチが入るところはみわっちさんに似ていますよ」と言われたそう。
その話を聞いて、驚きつつ大感激しているほのかちゃん。
その後、『舞姫』という作品を介して巡り合うことができて、こうやってこの番組で一緒に歌えることになって、本当に素敵なご縁だな〜となんかこちらまで嬉しくなってしまいました。
愛音羽麗さんからのアドバイス
この番組ではゲストに質問してアドバイスを受けるコーナーがあります。
今回ほのかちゃんは花組の男役としての心構えというものについて質問しました。
「下級生の頃から花組男役としての誇りやこだわりがあったけれど、学年が上がるにつれてそれって何なんだろう?というのが出てきて。みわっちさんが花組の男役として大事にされてきたことや、現役の花組の男役に受け継いでほしいことがあれば聞かせてください」
という質問でした。
それに対してのみわっちさんの答えは
「“花組の男役とは”というのが脈々とある。自分も現役の頃はそれにがんじがらめになってもがいていたけれど、今ではもっと楽しんで心は自由でよかったんじゃないかなと思っている。お客様は楽しんで舞台を観に来てくださるわけだから」
というものでした。
もちろんその楽しい舞台を届けるためにはお稽古場でいっぱい苦しんでもがいて作らなければいけない。
そして下級生のうちは上級生がいろいろ声をかけてくれてアドバイスをくれるけれど、上級生になるとそれが無くなって、己と向き合うしかなくなる。
「でも大丈夫、そこはあなたが花男ですっていう自信を持って。その姿を見ている下級生たちがあんなふうになりたいって思ってくれて、それが脈々と受け継がれていくから」
「自分が見てきたものややってきたものは体の中の血と肉となっていると自信を持って、この先も進んでいってほしいなと思います」
というみわっちさんのアドバイスを聞きながら、時々目を潤ませながら真剣に聞いているほのかちゃん。
その姿に胸を打たれます。
この番組はデュエットを聴けることも素敵なんですが、こうやってOGの方から素晴らしいアドバイスやお話が聞けるのも素敵なところだと思います。
愛音羽麗・聖乃あすかのデュエット
「我が志」(『舞姫』より)
2人のデュエットの1曲目は、もちろん共通の主演作品『舞姫』より「我が志」です。
2人が演じた太田豊太郎が着ていた白い軍服をイメージしたような白い服装に着替えてのデュエット。
最後お互いに見つめ合って歌うところが感動ものでした。
前後のトークでは、この歌を歌うにあたって苦労したことなど当時の思いを語り合う2人。
みわっちさん(愛音羽麗)は宝塚を卒業した今でもこの曲に背中を押してもらうことがたくさんあるという話もしていて。
それを聞いたほのかちゃん(聖乃あすか)が「そのすごく大切にされている曲を一緒に歌えることが本当に幸せです」と言っているのもほっこりしました。
「EXCITER!!」(『EXCITER!!』より)
もう一つのデュエット曲は、なんとあの「EXCITER!!」でした!
これは花組のショーといえばというショー作品。
みんなが大好きな曲です。
これをこの番組で聴けるなんて!
みわっちさんはこのショーに2009年と2010年の2回出ています。
ほのかちゃんはこのショーを観て男役のカッコよさに衝撃を受け、絶対に宝塚を目指したいと思ったんですって。
その後2017年と2018年に全国ツアーで再演されたんですが、残念ながらほのかちゃんはどちらにも出ていないんでした。
なんですが、ほのかちゃんも振りも歌も完璧!
さすが花男です。
そして衝撃だったのが、最後の決めポーズの時にみわっちさんが上着を脱いで中のシャツの背中を見せたんですが、それがなんと宝塚90周年の運動会の時に花組生全員で着たピンクの花組シャツでした。
みわっちさんの背中の「花」の文字を見たほのかちゃんのびっくりした顔が面白かった!
事前の打ち合わせでスタッフさんにこれがやりたいんですと相談して、ほのかちゃんには内緒で仕込んでいたそうです(笑)
実はほのかちゃんの『舞姫』を観に行った時にもこのシャツを着て行っていたそうで、最後のカーテンコールの時に客席で背中の「花」の文字を舞台にいるみんなに見せたんですって。
それを見たキャスト全員、みわっちさんの花組愛に感動して泣いてしまったそうで。
なんて素敵なエピソードでしょう。
それ以外にも初演当時のプロローグの羽山紀代美先生からダメ出しされた話や、中詰め終わりの真飛聖さん、壮一帆さん、みわっちさん3人で銀橋でやったため息のシーンの話など、めちゃくちゃ貴重な話が聞けました。
ほのかちゃんももちろん大感激しながら聞いていました。
番組の最後にはみわっちさんから温かいエールを送ってもらったほのかちゃん。
「いただいたアドバイスを胸に、これからも花組の男役としてさらに舞台上で熱くパワフルに舞台をお届けしたいと思います」
と抱負を語っていました。
今回は2人ともファン時代から花組ファンで、花組に配属されたことが本当に嬉しくて、その後もずっと花男として頑張ってきたので、人一倍花組愛が強いのが素晴らしかったです。
この2人のデュエットとトーク、本当に楽しかったな〜
ほのかちゃんにはこのままずっと花組の男役としていてほしいですし、いずれ花組のトップ男役になってもらいたいです。応援しています。と言いつつ、しんくん(極美慎)のことも気になっています…
さて、次はどの組のどのスターがどんなOGをゲストに招いてくれるのか、本当に楽しみにしています。
読んで頂き、ありがとうございました。
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