七城雅・羽音みか・一輝翔琉・瑠皇りあがさらに進化(月組『応天の門』新人公演)

4月6日に行われた月組の東京宝塚劇場での新人公演。

コロナも落ち着いてきて、今回は宝塚大劇場に続いて東京の新人公演も無事に行うことができました。
そして、この新人公演もライブ配信があったので、多くの方が観られたことと思います。

残念ながら私は今回も観られなかったので、今日のタカラヅカニュースで観られるのを楽しみにしていました。

月組 東京宝塚劇場 新人公演『応天の門』

ダイジェスト映像を見て

今回は先に本公演を劇場で観ていたので、お話の展開や場面もよく分かっているので、本役さんと比べながら観ることができました。
そして、宝塚大劇場の時からの成長を意識しながら見ました。

七城雅:菅原道真(本役 月城かなと)

新人公演インタビューで、大劇場の新人公演では緊張してしまって悔しい思いをしたと話していましたが、確かに冒頭部分でかなり緊張が見えたなという印象でした。

ですが、今回は最初のソロ歌唱から生き生きと楽しそうに歌っているのが見えました。

それとお化粧もまたさらに上手になったのではないかなと思います。
目元のお化粧が、本役のれいこちゃん(月城かなと)のように原作の道真の性格をよく表しているな~というふうに思いました。

そして今回は道真が最初のすねたところから事件の解決を通して成長していくという過程がさらによく表現できたのではないかと思います。
ダイジェストの短い映像でもそれが感じられました。

きっと宝塚大劇場の新人公演で見つかった課題を克服してきたんだな~と、その成長が頼もしいなと感じました。
セリフ回しも上手くて歌も伸びやかな声で聴きごたえがあります。
これからが本当に楽しみな男役さんです。

ただ、今回の道真という役にはきどくん(七城雅)の童顔で少年らしい顔立ちがとても合っていましたが、今後役の幅を広げるためにはお化粧や衣装の着こなしなど工夫が必要になるでしょう。
次の役がまた楽しみになりました。

羽音みか:昭姫(本役 海乃美月)

みかこ(羽音みか)はお芝居の上手い人ですが、この昭姫という役は道真のきどくん(七城雅)や業平のわか(一輝翔琉)より上級生だというところが活かされていたと思います。

姉御肌で懐の深いかっこいい昭姫でした。

エキゾチックな顔立ちも唐人の昭姫にぴったりだと思います。
伸びやかな歌声もきどくんとの相性がよかったです。

一輝翔琉:在原業平(本役 鳳月杏)

大劇場の新人公演からの成長が最も感じられたのが業平役のわか(一輝翔琉)かな~と思います。

研3でこの役は大変だっただろうなと思いますが、大劇場の時からさらに貫禄と色気が出ていたように思います。

元々大人びたミステリアスな顔立ちですが、またさらにオーラが強くなっていましたし、女の子たちに囲まれた時のプレイボーイっぷりも堂に入ったものでした。
課題は歌かな~

ちなつちゃん(鳳月杏)のあの難しい歌を歌いこなすのは大変だとは思いますが、もうちょっと頑張れ!
それにしてもこの美しい顔立ちとスタイルの良さは武器ですね。

瑠皇りあ:藤原基経(本役 風間柚乃)

宝塚大劇場の新人公演のダイジェスト映像では映っていた場面が少なかったので感想を書かなかったんですが、今回はとても印象に残りました。

この基経役は本役のおだちん(風間柚乃)の演技があまりに素晴らしくて、あの域に達するのはなかなか難しいとは思いますが、るおりあ(瑠皇りあ)の美しい顔立ちが際立った冷たくて恐ろしい基経でした。
本公演で演じている吉祥丸も話題になっています。

基経がその吉祥丸に執着する心情も歌によく表れていて、吉祥丸を演じていることがもしかしたら活かされているのかもしれないなと思いました。

本公演と新人公演で全く色の違う役を演じることで、またさらに成長できるのではないでしょうか。

103期で新人公演の長の期です。
一度新人公演主演を見たい男役さんなので、次の最後の新人公演でぜひ主演をやらせてほしいなと思います。

七城雅の可愛らしくも堂々としたご挨拶

カーテンコールのご挨拶はまずは新人公演長の白河りりちゃんからでしたが、宝塚大劇場の時と同じくまたまたしっかりとした素晴らしいご挨拶でした。

「人は誰しも何かから逃げ出したくなった時、自分と向き合うことをやめ、心を偽ってしまうことがあります。自分と向き合うことは決して簡単なことではありません」
「ですが、前に進むためには自分の心に正直に、そして素直になることが大切なんだとこの作品を通して感じました」

という言葉が素晴らしい。

そして、主演のきどくん(七城雅)のご挨拶です。

『大切なのは共に生きる人の心を知ろうとすること』という台詞を引用して、お稽古でうまくいかないことや悩むことがあった時に周りの人の優しや思いやりの心を強く感じたと話すきどくん。

「たくさんの方に支えていただいて、舞台に立てていることが決して当たり前のことではないのだと改めて強く実感し、感謝の気持ちでいっぱいでございます」
「今回の新人公演で学ばせていただいたこと、貴重な経験を大切に、これからも成長し続けられるよう精進してまいります」

と本当に堂々とした立派なご挨拶でした。
一度だけ言葉に詰まってしまい言い直した時は、下級生らしいちょっと照れた顔が可愛らしかったですが。

もう一度幕が開いた時にも

「本日までの学びを糧とし、明日からの本公演さらにパワーをお届けできるよう精一杯務めてまいります」
「本日はまことにありがとうございました!」

とあまりにも堂々として研5とは思えません。
お顔と声が可愛いのでね、そのギャップがなんとも言えません(笑)
本当にこれからが楽しみなきどくんです。

ところで、新人公演メンバーがが端から順番に映りましたが、月組の下級生の男役に大きい人がすごく多いのにびっくりしました。
娘役さんとの身長差が素敵だなと思いました。

月組って新人公演を卒業したメンバーにもめちゃくちゃ高身長な男役が多いですよね。
この作品の大拙のような大男の役にはその高身長が役立ちますし、今後も高身長の男役がいるのは強みだなと、居並ぶ新人公演メンバーを見て感じました。

余談ですが…(笑)

原作者の灰原薬先生もご観劇だったようです

なんと原作者の灰原薬先生が新人公演もご観劇されたそうで、インスタにそれぞれの役のイラストとともに感想を書かれていました。

 

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本公演と新人公演の出演者の違いなどをイラストで描かれているのと、それからるおりあ(瑠皇りあ)の基経役の配役についても褒めていらっしゃるのがなんとも嬉しいです。
本当に今後の月組もますます楽しみになる素晴らしい新人公演でした。

  

読んで頂き、ありがとうございました。

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