星組の『記憶にございません!』の東京宝塚劇場での新人公演が10月31日に行われました。
前回の『RRR』は公演日程見直しのために東京の一回しか新人公演ができなかったんですが、今回は宝塚と東京の2回やることができました。
今回新人公演長の期にして初めての主演となった104期の御剣海くん、同じく104期で初ヒロインとなった綾音美蘭ちゃんにとって、大きく成長できる貴重な機会となったことと思います。
今日のタカラヅカニュースでその模様を見ることができました。
星組 東京宝塚劇場 新人公演 『記憶にございません!』
ダイジェスト映像を見て
私も先日本公演を観劇してきましたが、本公演の皆さんのお芝居が素晴らしいので新人公演メンバーにはもっと頑張れ〜と思ってしまいます。
でも宝塚での新人公演と比べると特段に成長している様子が見えて、やっぱり2回やることに意義があるなと思いました。
主演の御剣海くん、宝塚の時はだいぶ緊張しているな〜と思ったんですが、今回はとても堂々としていてお芝居の間もすごくよくなっているように見えました。
そしてやっぱりヒロインの聡子を演じた綾音美蘭ちゃんは上手いですね。
ちょっとした間の取り方が絶妙で笑いを取っていました。
他に目を引いたのは番場さん役(本役:詩ちづる)の茉莉那ふみちゃんと古郡役(本役:極美慎)の大希颯くん。
本役もできるんじゃないかという感じでした。
そして、今回組長・副組長の役に回った柳先生役のつんつん(稀惺かずと)と寿賀さん役のうたち(詩ちづる)は、出てくるだけで存在感があってぱっと目を引き、さすがだなと思いました。
他には鶴丸官房長官役の世晴あさくん、鰐淵議員役の碧音斗和くんがすごくよかったです。
今回の新人公演のアドリブは、南条さんを首相官邸に招いた時のお菓子のくだり、本公演でも「萩の月ならありますが」と番場さんが言いますが、同じシーンで客席のこっちゃん(礼真琴)がいる辺りに向かって黒田総理と南条さんが揃って「ふんわり、まろやか」ってやってました(笑)
それと最後の聡子が黒田総理に過去の思い出を話すところで、本公演では『RRR』や『ディミトリ』や『王家に捧ぐ歌』などこれまでのトップコンビの作品が思い出される台詞になっています。
それが今回の新人公演では
「あの厳しい学校で過ごしたこととか」
「文化祭で一緒に発表したことは?」
というように同期ならではのネタになっていたのが最高でした。
御剣海の新人公演主演ご挨拶
まずは新人公演の長の綾音美蘭ちゃんのご挨拶から。
とっても落ち着き払っていて、すごく立派なご挨拶でした。
「どれだけ望んでも二度と過去には戻ることができない。このメンバーでできる最後の新人公演ということで、一瞬一瞬がかけがえのない大切な時間でした」
など言葉にとても説得力があり、頭の良さを感じるご挨拶でした。
そして主演の御剣海くん。
宝塚での時もそうでしたが、かなり感極まった感じで泣きそうな顔で話していたのが印象的でした。
宝塚での経験を踏まえ、もう一度役に挑戦できたのがありがたかったと話し、
「理想と現実の間に悩んだり迷ったり、劇中の啓介と同じようにたくさんの方に助けられながらもがき続ける毎日でした」
「しかし高い壁であればあるほど、乗り越えた先にある景色はきっと明るいものだと信じて、それを見るために一生懸命立ち向かった日々。そして尊敬する礼さん…」
と、ここまで一気に話したところで涙が出てしまったようで、目元を押さえながら言葉に詰まってしまいました。
宝塚でも思わず涙が出てしまって「泣くつもりはないんです」なんて言ってましたっけ。
そこから頑張って
「尊敬する礼さんの背中を追えた日々は本当に幸せで宝物です」
とこっちゃんがいる方に向かって泣き顔になって話していました。
そうかと思うと
「今日で私の“黒田政権”は解散いたしますが」
なんてしっかり笑いを取ることも忘れない御剣海くん。
「この経験を胸に刻み、明後日からの礼さん率いる黒田政権はもちろん、これからも続く宝塚人生に活かしていきたいと思います」
と最初のカーテンコールを締めていました。
次に幕が開いた時にも
「この新人公演メンバー43名でそろって2回できたということが本当に本当に嬉しいです。今日のこの日のことは一生忘れません!」
としみじみ言った後、
「一生記憶にございます!」
と作品名をもじって言い直すところがさすがです。
涙だけでなくしっかりと笑いも取ってくるところが星男らしいな〜と頼もしく思いました。
2回の新人公演を通しての成長が本当に楽しみです。
もちろん御剣海くんだけでなく新人公演メンバー全員の成長を期待しています。
読んで頂き、ありがとうございました。
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