宙組公演『Le Grand Escalier』 稽古場情報はこれでよかったのでしょうか…

一昨日6月11日は雪組次期トップスターの話題で、そして昨日6月12日は星組公演ポスター公開の話題で大いに盛り上がっていました。
その裏でタカラヅカニュースでは宙組公演『Le Grand Escalier』の稽古場情報が放送され、こちらも少なからず話題になっていました。

ですが、やはり雪組と星組のおめでたい話題にかき消されたような格好になっていたなという印象です。
それを狙って同じ時期に重ねてきたのかなとも思ってしまいました。

予告で宙組稽古場情報が放送されると知った時はどんな雰囲気になるのかなと思っていたんですが、いざ放送を見たらその異様な雰囲気に違和感を感じざるを得ませんでした。

宙組 宝塚大劇場特別公演 『Le Grand Escalier』 稽古場情報

出演はもちろんトップスターのキキちゃん(芹香斗亜)と組長のまっぷーさん(松風輝)です。
出てきた時のこわばった表情とやつれた感じにまず驚きました。

そして昨秋の事件や約8ヶ月間公演が休止されていたことには触れずに、現在大劇場公演のお稽古中だという話から始まりました。

その後ただ台本を読むように、2人で淡々と公演の内容について説明していきました。

いつもの稽古場情報でも台本は用意されているんでしょうが、お稽古場の様子を交えつつ2人それぞれの感想や場面に対する思いなども入れて、和気あいあいとトークが進んでいくのが常です。
ですが、今回は余計なことは言わないようにとお達しが出ているかのような雰囲気で、台本を読んでいるように交互にプロローグから順番に説明をしていきました。

作品について

作品名の『Le Grand Escalier』はフランス語で大階段という意味ですが、その名の通りプロローグから大階段を使い、これまでの宝塚の名作のシーンや名曲が再現され、最後のフィナーレも大階段で終わるというショーになっているそうです。

ここで名前が挙がった作品や曲名は
・『モン・パリ』
・「夜霧のモンマルトル」
・『ザ・レビュー』の「夢人」
・「ブルー・イリュージョン」
・「エンドレス・ドリーム」
・『ノバ・ボサ・ノバ』の「シナーマン」
・『コンガ』
・「サザンクロスレビュー」
・「ラ・ヴィオレテラ」
・「エル・アモール」
・「グラナダ」
・『マンハッタン不夜城』
・『ゴールデン・デイズ』
・「愛の旅立ち」
・「セ・マニフィーク」
・「夢を売る妖精たち」

いずれも一度は聴いたことのある名曲揃いです。
これらの曲を使ってフランスに始まり、ジャングル、カーニバル、スペイン、ニューヨークと各場面に分けられて、世界を旅するような構成になっているんだそうです。

説明を聞いていると、宝塚ファンには懐かしい作品、曲を堪能できる110周年に相応しいショーとなる気がします。

キキちゃんは「夢人」や「シナーマン」「愛の旅立ち」といった憧れの名曲を歌うことができて光栄だし、心に届く歌を歌いたいと意気込みを語っていました。
それも台本通りという雰囲気でしたが笑顔も見えました。

これでよかったのか…

見終わった後、う〜んこれでよかったのかな〜となんとも暗い気持ちになってしまいました。

きっと2人ともここに出てくるには勇気がいったと思います。
それが硬い表情に表れているなと思いました。

公演をやる以上稽古場情報を流さないわけにはいかなかったのかもしれません。
しかし、こんな風に見た人を辛い気持ちにさせる稽古場情報に何の意味があるのでしょうか。

いや、あえてそれを狙ったのでしょうか…

 

SNSを見ていると、「元気そうな姿が見られてよかった」という声や「勇気を出して出てきてくれてありがとう」といった声も見られました。

でもやはり「本人たち自身の話が聞きたかった」という意見や「自分の意見が言えなくて可哀想だった」という意見もありました。

事件について全く触れられなかったことや、長い期間休止になったことへのお詫びの言葉がなかったことについてもいろんな意見があって、どれもなるほどな~と思わせられました。

私も2人には何も言わせないだろうとは思っていましたが、せめてコーナーの最初に公式サイトにあるような文言を出すといった配慮はあってもよかったなと思います。

公演を再開するのだから、事件をなかったことにするのではなくけじめはつけるべきだと思いました。

タカラヅカニュースやスカイ・ステージの番組では、生徒個人の意見は言わせないようにしてるんだと改めて感じさせられた稽古場情報でした。

これまでもスカイ・ステージでは、長く休演していた生徒が復帰して初めて出演した時に「無事に復帰できました。休演してご心配をおかけしました」というような挨拶を聞いたことはありません。
そのことにはずっと違和感を感じてきましたが、それが”宝塚”です。

今回の稽古場情報で台本通りに話しているような2人の異様な様子を見て、その姿勢は変わらないんだなとなんとも言えない気持ちになってしまいました。

おそらく何かを言うと必ず批判されるから何も言わないようにというのもわかります。
でも言わないことによって批判されることもあるのではないでしょうか。

いろいろ考えた上でのこの稽古場情報だったのなら、もう少し上手なやり方があったのではないかなと思ってしまいました。

宙組公演は6月20日に初日を迎えます。
もう来週に迫ってるんですね。

初日の様子がどんな雰囲気になるのか、どんな風に報道されるのかなど心配もありますが、穏やかな再スタートとなることを祈っています。

  

読んで頂き、ありがとうございました。

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