タカラジェンヌが憧れの人を迎え、トークと歌で特別な時間を届ける『夢の音楽会』。
今回は花組のしんくん(極美慎)が、元月組トップスター・月城かなとさんを迎え、夢のひとときを繰り広げました。
初対面に近い関係ながら、憧れ続けてきた存在との共演に、しんくんの想いがあふれる温かなスタートとなりました。
『夢の音楽会』月城かなと・極美慎
憧れの人との初対面トーク
実はこれまでほとんど会話をしたことがなかったという2人。
しんくん(極美慎)は月城かなとさんが『BIG FISH』を観劇した際、月城さんに写真をお願いするだけでも月組の同期のおだちん(風間柚乃)に相談しながら1時間悩んだというエピソードを披露し、冒頭から微笑ましい空気に包まれます。
その話を聞いた月城さんが「風間が適当なこと言ってんだろうって思ってた」って話したことでも、しんくんの緊張がほどけたように見えました。
一方、月城さんから見たしんくんの印象は「下級生の頃からスター性のある綺麗な男役」。
『1789』の二幕前に声が出ないと涙する姿と、それでも本番ではしっかりやり遂げる姿に、芯の強さも感じていたと語られました。
また「この話をしたかった」と話してくれたのは、星組最後の公演の『阿修羅城の瞳』を観劇した時に感じたしんくんの成長。
それまで割と形から入れるのはすごいと思いつつ外側を気にしていると感じていたのが、『阿修羅城の瞳』では三皮ぐらいむけて中身がしっかりと見えていたって。
それを聞いて大感激していたしんくんでした。
“男役らしさ”の意外な真実
しんくんが「男性にしか見えなかった」と絶賛した月城さんの男役像。
しかし本人は意外にも「男らしさを強く出そうとはしていなかった」と語ります。
ポイントは、“無理に作らないこと”。
自分の声が一番美しく出るところを大切にし、あえて柔らかく表現する——その自然体が結果的に“男役の魅力”として伝わっていたという、深い言葉が印象的でした。
名曲デュエットで魅せる世界観
番組では
・『ダル・レークの恋』から「まことの愛」
・『グレート・ギャツビー』から「朝日の昇る前に」
の2曲をデュエット披露。
特に「朝日の昇る前に」では、月城さんが語る“情景を先に心に描いてから歌う”という表現論がそのまま表れ、観る者の想像力を引き込む歌唱となりました。
再演作品との向き合い方
トークでは、宝塚ならではの“再演作品”についても深い話に。
月城さんは、
「過去を真似るのではなく、自分の感覚でアップデートする」
「プレッシャーを乗り越える為には、同じことはできないと、いい意味で諦める」
と語り、しんくんの悩みに寄り添います。
さらについ自分にこの役ができるだろうかと不安になると語るしんくんにかけた「『今なんでこの役来たんだろう?』ぐらいに軽く考えて、答えはすぐに出さなくていい」という言葉には、経験者ならではの優しさと説得力がありました。
男役の美学は“背中と想像力”
『グレート・ギャツビー』の話題では、月城さんの“背中で語る芝居”の秘密も明らかに。
かっこよく見せようとするのではなく、
「自分の中で情景を先に完成させること」
それによって自然と佇まいに説得力が生まれるという、非常に実践的なアドバイスが語られました。
その話を聞いて「めちゃくちゃ勉強になります」と感動するしんくんに「やった〜!」と喜ぶ月城さん。
すごく温かく微笑ましい瞬間でした。
組替えという共通点
話題は2人の共通点である“組替え”へ。
環境が変わる不安と、それでも挑戦する覚悟。
そして組を離れて初めて見える景色や、自分の立ち位置。
月城の「違う組は違う国のようで、でも一つなんだと気づく」という言葉に、宝塚という世界の奥深さがにじみます。
優しさに包まれた時間
トークの最後には、月城さんからしんくんへ温かなメッセージ。
「まっすぐ過ぎるがゆえに感じなきゃって思ってしまうけど、それに敏感になりすぎなくていい」
「今日感じたものに押しつぶされちゃったり、自分を責めたりしないで、今日置いていけばいい」
真っ直ぐで繊細なしんくんの心に寄り添う言葉の数々に、しんくん自身も「包み込まれているよう」と語るほど。
憧れの存在との共演を通して、
“男役とは何か”
“自分らしさとは何か”
を改めて見つめ直したしんくん。
最後にしんくんは「舞台に立つのが楽しみになった」と語り、この出会いが確実に未来へ繋がる時間となったことが伝わってきました。
憧れが現実となり、学びへと変わる——
まさに「夢の音楽会」にふさわしい、心温まるひとときでした。
読んで頂き、ありがとうございました。
ブログランキングに参加しています。クリックして頂けるとうれしいです。
クリック先はブログランキングなので、他の宝塚歌劇のブログをご覧になれます。
