今日は9月13日から中止になっていた星組全国ツアーが無事に再開しました。
7名が休演しているので変更点もいっぱいあると思われますが、まずは無事に再開できて本当によかったです。
そして星組のもう一つのチームの『ベアタ・ベアトリクス』は本日千秋楽を迎えました。
私もライブ配信を観ることができました。
『ベアタ・ベアトリクス』での極美慎はじめ星組若手の大活躍
星組バウホール公演『ベアタ・ベアトリクス』は100期の極美慎くんの初バウホール主演作品で、作・演出の熊倉飛鳥先生にとってもデビュー作、そして95期のヒーロー（ひろ香祐）が最上級生という非常に若いカンパニーとなっています。
それだけに星組の次世代を担う若手が出演しています。
星組の今後を占う上で重要な公演だと言えるのではないでしょうか。
ライブ配信を観て感じたことは、しんくん（極美慎）、かのんくん（天飛華音）、ちゃりおくん（碧海さりお）といった若手男役やほのかちゃん（小桜ほのか）、ゆりちゃん（水乃ゆり）、ちなちゃん（瑠璃花夏）といった若手娘役の成長です。
ロセッティ：極美慎
新人公演を卒業してから、本公演や小劇場公演でも重要な役を任されて、路線スターの道を爆進中のしんくん。
でも他組の100期生でバウホール主演を果たした同期と比べると、以前まではどこか押し出しの弱さを感じてしまってました。
ですが、この作品でのしんくんはすごかったです。
画学生時代の頃のロセッティのちょっとやさぐれていながらも女性を惹きつける魅力と生命力にあふれる感じ。
そこからエヴァレットのオフィーリアを見たことによって愛するリジーのことも信じられなくなって、どんどん落ちていく一幕の中盤以降。
二幕での酒浸りになって落ちぶれて自殺未遂を起こしてからリジーの幻に出会い、エヴァレットと和解してからの最後の輝きを取り戻す流れ。
そのどれもがしんくんならではのロセッティで、どの表情も魅力的で素晴らしかったです。
抑えたセリフの発声も非常に聞きやすくて、その時々の心情がよくわかります。
歌に関してはまだ発展途上だと思いましたが、以前に比べると特段にうまくなっていて、安定感も増していました。
すごい頑張ったんですね。
そしてなんといっても小さな顔に長い手足で特別スタイルが良くて、どの衣装も抜群に着こなしていたのに感心しました。
舞台上に現れた途端に空気が変わって、まさに真ん中に立つのに相応しい人だなという感じでした。
以前に感じていた押し出しの弱さはどこへやらという感じです。
リジー：小桜ほのか
しんくんより上級生（99期）と思えないほど可憐で、儚げなリジーという女性を好演していました。
それでも歌になるとさすがに上手で、デュエットでもしんくんを引っ張っているのが頼もしかったです。
オフィーリアのモデルになっていた時の、布で作られた浴槽に横たわるリジーがあまりにも美しくてハッとさせられました。
エヴァレット：天飛華音
かのんくん（天飛華音）は102期生。
いつものかのんくんとは違って、孤独なエヴァレット、苦悩するエヴァレットのお芝居が素晴らしかったです。
前ラファエル兄弟団のアトリエで仲間たちと楽しく絡む場面ではいつもの可愛らしいかのんくんでしたが、最後のロセッティの病床でロセッティと和解する場面の涙を流す演技はリアルで涙を誘いました。
ウィル：碧海さりお
今回一番感心したのが101期のちゃりおくん（碧海さりお）です。
NOW ON STAGEでもこれまでにないほどセリフの量が多くて、台本をもらった時に本当にできるんだろうかと不安になったと話していました。
ですが、心配役で途中ストーリーテラーの役もあるウィルを好演していました。
ある意味救われない話が、ちゃりおくんのウィルのおかげで救われていたと思います。
ウィルはちゃりおくんにピッタリの役で、ちゃりおくんがウィルでよかったな〜と思いました。
ジェイン：水乃ゆり
102期生のゆりちゃん（水乃ゆり）のジェインもこれまでなかったような役でした。
ゆりちゃんにとって挑戦だったと思います。
NOW ON STAGEでもそんな話をしていましたね。
官能的な芝居小屋の女優からブルジョワジーの妻になって、まったく違う服装でしたがどちらも似合っていて説得力がありました。
ロセッティと愛し合う場面の色香もすごかったです。
ゆりちゃんもこの作品ですごく成長した一人でしょう。
その他にもエフィー役の瑠璃花夏ちゃんや、トプシー（ウィリアム・モリス）役の大希颯くんの演技が光っていました。
そして、若手ではないですが、ジョン・ラスキン役のヒーロー（ひろ香祐）が最上級生らしく円熟味のあるお芝居で、場をしめていたのがさすがでした。
極美慎の千秋楽ご挨拶
まずはこの公演の長の95期のヒーロー（ひろ香祐）がご挨拶し、この公演が無事全員揃って千秋楽を迎えられたことへの感謝の気持ちを述べました。
そして、礼真琴率いる全国ツアーが今日から無事に再開し、千秋楽の21日にはライブ中継・ライブ配信もされることも報告。
それには客席から盛大な拍手が送られてました。
『ベアタ・ベアトリクス』カンパニーにとっても喜ばしいニュースだったことでしょうね。
あとは今日をもって退団する麻丘乃愛ちゃんにもご挨拶させて、「これからの道をみんなで応援したい」と温かい言葉を送っていたヒーロー。
長として、カンパニー最上級生としてとっても立派でした。
そして
「ロセッティとして、極美慎としていろいろな経験をし、見事に演じきりました極美慎が皆様にご挨拶申し上げます」
というような紹介をしてしんくん（極美慎）が千秋楽のご挨拶をしました。
まずは力強いご挨拶
お芝居の冒頭の学生時代のロセッティのようにキラッキラの笑顔で千秋楽のご挨拶をするしんくん。
千秋楽を迎えられたことへの感謝の言葉とこの作品がお客様の心に残る作品になれば幸せですといった言葉を力強い口調で言いました。
と思ったら、急に可愛らしい口調でライブ配信を見ている方たちへ「楽しんでいただけましたでしょうか？」と呼びかけるしんくん。
そして
「今回学んだことを礼さん率いる星組の舞台で活かしていきたい」
とまた力強い口調で話して
「本日は本当にありがとうございました」
と最初のご挨拶を締めました。
上級生らしく男らしい声で話したり、下級生の時のように可愛らしい声になったりギャップの激しいｗしんくんのご挨拶でした(笑)
星組パッションはちょっと失敗(笑)
3回目のカーテンコールで客席がスタンディングオベーションになり、
昨日礼さんからお許しをいただいたという“星組パッション”をやることになりました。
うん、絶対こっちゃん（礼真琴）から星組パッションをやるように言われたと思ってましたよ。
で、初めての星組パッションの説明をし始めましたが、やっぱり慣れないので説明を間違えてしまって(笑)
なんとか説明を終えて
「全力で全国ツアーチームにもパッションを届けられるように叫びたい」
と
「熱いぜ！」
「星組〜！」
と始めた途端なぜか止まっちゃいまして…(爆)
で、仕切り直して無事に“星組パッション”を大盛り上がりのうちにやることができて
「礼さん！礼さん！」
ってこっちゃんに大声で呼びかけてました。
いやいや、無事にできてよかったよかった。ホッとしちゃいました〜
このあたりの模様はタカラヅカニュースでぜひノーカットで放送してもらいたいです。
しんくんめちゃくちゃ可愛かったので…
最後もう1回幕が上がって感極まった感じで声を震わせてましたが、ちょっとグダグダになってしまって笑いも誘っちゃうしんくんが面白いやら可愛いやら。
台風のことにも触れてお客様の心配もしてくれた優しいしんくんでした♡
演目が発表された時から楽しみにしていた『ベアタ・ベアトリクス』。
ライブ配信ででも観ることができて嬉しかったです。
星組の若手たちの演技も素晴らしかったですが、熊倉飛鳥先生の脚本や構成、舞台転換など実に素晴らしくて、見どころたくさんの良作でした。
とっても面白かったです！
読んで頂き、ありがとうございました。
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