タカラヅカニュースで星組バウホール公演『銀二貫』の稽古場情報が放送され、主演の稀惺かずとと演出の鈴木圭先生が作品への思いや稽古場の様子を語ってくれました。
お話を聞けば聞くほど、”お芝居の醍醐味”が詰まった作品になりそうで、期待が高まる内容でした。
鈴木圭先生が語る、稀惺かずとの魅力
番組冒頭から鈴木圭先生は、つんつん(稀惺かず)との魅力について
「芝居・歌・踊りの三拍子揃っている」
と絶賛。
「上手くやる」より「嘘をつかない」芝居へ
初めて一緒に芝居をした『婆娑羅の玄孫』の頃から、
・下級生ながら芝居ができる
・舞台度胸がある
・何でも器用にこなせる
という印象を持っていたそうです。
さらに『夜明けの光芒』で再び組んだ時には、さらに成長を感じたとのこと。
ただ、鈴木先生は”器用にこなす”だけで終わってほしくないという思いも持っていたそうで、『夜明けの光芒』の時には、
「自分の心に嘘をつかないこと」
をつんつんに伝えたと明かしていました。
それを受けてつんつんも、「今までは”上手くやらなきゃ”という固定観念があった」と振り返りながら、
「上手い下手ではなく、自分の心に嘘をつかず、お客様にも嘘をつかない芝居をしたい」
と語っていたのがとても印象的でした。
技術は磨けば磨くほど”鎧”になってしまうこともある。そのことを若いうちに気づいた稀惺かずとが、これからどんな芝居を見せてくれるのか——今から楽しみで仕方ありません。
谷正純先生の”遺作”を受け継ぐ意味
今回の『銀二貫』は、昨年亡くなられた谷正純先生の遺作の一つ。
鈴木先生も「谷先生の残した名作」と語っており、台本から”谷先生が伝えたかったこと”を強く感じているそうです。
だからこそ今回の公演には、
・谷先生の意思を受け継ぐ
・次の世代へ繋いでいく
という意味合いも込められているとのこと。
つんつんも、音楽学校時代に谷先生にお世話になった経験があるそうで、
「谷先生の愛を感じる」
「そのメッセージを受け取り、お客様に届けたい」
と真っ直ぐに語っていました。
ただの”再演”ではなく、作品の魂を受け継ぐ公演になるのだろうなと感じます。谷先生が愛した宝塚の舞台で、その想いが次の世代の生徒たちによって形になる——それだけでもう、涙が出そうになりませんか?
“日本物”だからこそ問われるもの
今回、星組では珍しい本格的な日本物に挑むつんつん。
本人も、
「無駄なものが削ぎ落とされた状態で立つのが怖かった」
と率直に語っていました。
洋物であれば衣裳や舞台セットが雄弁に語ってくれる部分もあるけれど、日本物はそぎ落とされた美の中で、人間そのものの感情が問われる。稀惺かずとがその”怖さ”を正直に認めているところに、むしろ俳優としての誠実さを感じます。
「形」ではなく「感情」——鈴木先生の言葉が刺さる
ですが鈴木先生から、
「男役・娘役ではなく、自分の心を大切に」
と言われたことで、大切なことに改めて気付かされたそうです。
“形”ではなく”感情”。
『銀二貫』はまさにそこを問われる作品なのだと、2人の話から強く伝わってきました。
松吉と真帆——稀惺かずと×乙華菜乃の芝居にも期待
今回、つんつんが演じるのは主人公・松吉。
かつて仇討ちの現場から救われた少年が、大阪の寒天問屋で奉公しながら成長していく姿が描かれます。
そして松吉の心の支えとなるヒロイン・真帆を演じるのが乙華菜乃ちゃん。
2人の稽古場での様子について鈴木先生は、「息が合っている」と目を細めていたのが印象的でした。
つんつんは「”想い”を大切に、真帆との関係性を丁寧に積み重ねていきたい」と話していました。
人情の機微を大切に描く『銀二貫』だからこそ、この二人の芝居がどれほどの深みと温かみを生み出すことを期待しています。
バウホールという空間で、その息遣いをまじかで感じられることが待ち遠しいです。
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