雪組トップ男役彩風咲奈がとうとう宝塚を卒業してしまいました。
咲ちゃんが下級生の時から見続け、トップになってからはほとんどの作品を劇場で観てきたので、本当に寂しいです。
タカラヅカニュースでは昨日と今日の2回に渡って千秋楽の模様を放送しましたが、今日は退団者の大階段を下りてのご挨拶とカーテンコール、それと咲ちゃんの終演後の記者会見、組子に見送られて東京宝塚劇場を後にする咲ちゃんの様子が見られました。
雪組 東京宝塚劇場公演『ベルサイユのばら』千秋楽<2>
彩風咲奈の退団ご挨拶
今回退団したのはせいみぃ(聖海由侑)、ありすちゃん(有栖妃華)、ともかちゃん(希良々うみ)、ひまりちゃん(野々花ひまり)、そして咲ちゃん(彩風咲奈)の5人です。
それぞれ思いのこもった素敵な退団ご挨拶でしたが、宝塚大劇場の時にも笑いを誘っていたありすちゃんが今回もやってくれました。
ご挨拶の最後に
「オスカル様のお言葉をお借りしまして」
と言い出し
「さらば宝塚の娘役としての日々よ。二度と戻ることのない青春よ!」
とやってました(笑)
それもタカラヅカニュースではカットされてましたが、途中ど忘れしちゃって「もう一度いきますね〜」とやり直したんだとか(爆)
ありすちゃん、ただものではないです!
これからも活躍を楽しみにしています。
そして咲ちゃんの退団ご挨拶。
今回も宝塚大劇場の時と同じく緑の袴で大階段を下りてきました。
同期からのお花は元星組男役の愛月ひかるさん!
黒の洋服で颯爽と歩く愛ちゃん(愛月ひかる)は今でもカッコいいです。
そして咲ちゃんとの同期の絆が感じられる空気感が素敵でした。
咲ちゃんのご挨拶はまずは「人生に一度の特別な日なのにいつも通りな気がする」ということから始まりました。
そして
「卒業する今、我が宝塚人生に一つの悔いもありません」
と言い切るのかと思ったら
「と強く言いたいところですが、私には後悔も諦めきれなかったこともあります」
って。
大劇場でのご挨拶でも「苦しかったことも果たせなかった思いもありました」と言っていましたね。
咲ちゃんの宝塚人生にとっても辛く苦しい後悔の残ることだったんでしょう。
でも
「そんな自分自身の弱さと向き合い続けられたことが大きな財産の一つ」
だと思ってもいると。
その自分自身の弱さに仲間がいたから向き合うことができたという言葉が胸に沁みました。
「誰かの為に強くなりたいと思ったから、あなたの笑顔が見たいと思ったから、宝塚が大好きだからここまで歩んで来ることができました」
とも言っていました。
その後は
「愛する宝塚、雪組の仲間、男役とお別れするのは寂しいけれど、宝塚人生の最後に“繋いでいく美学”という素敵な宝物を見つけました」
って。
“繋いでいく美学”、なんて美しい言葉でしょう。
確かにそれが宝塚の美学でもありますね。
「私の愛する宝塚は、雪組は次の時代へと繋がっていく。そのバトンを渡す一人になれたこと。これからもこの場所で愛する人たちが生き続けるのだと思うと、本当に幸せな気持ちでいっぱいです」
と言葉をつなげ、そこで決意に満ちた顔でうなずきながら聞いているあーさ(朝美絢)の顔が映ったのにグッときました。
最後は
「『あなたが誰かの夢になる』その誰かの夢がこの宝塚でずっと咲き続けますように。皆様本当にありがとうございました」
とご挨拶を締めました。
咲ちゃんらしい、真摯で誠実さあふれる言葉で紡がれた本当に素晴らしいご挨拶でした。
退団者からの一言コーナー
恒例の退団者からの一言コーナーでは、退団する5人だけが舞台上にいて、
咲ちゃんから
「本日宝塚を卒業する5名です」
と改めて紹介があったので笑いが起こっていました。
ここでさっきせっかくの退団ご挨拶でオスカル様の台詞の引用をちょっと失敗してしまったありすちゃん(有栖妃華)がリベンジとしてもう一度
「さらば宝塚の娘役としての日々よ。二度と戻ることのない私の青春よ!」
とやり直してました(笑)
宝塚大劇場での退団者5人も笑いに包まれた楽しい一言コーナーを繰り広げていましたが、今回もやっぱり楽しいです。
そしてそのありすちゃんのリベンジを受けて、咲ちゃんは
「『ベルサイユのばら』に憧れて、ある方のようなオスカルになりたいと思って宝塚に入りましたが、オスカルはできませんでした。しかも最後にありすに(オスカルを)取られちゃいました」
って笑いを取ってました。
カーテンコールでの彩風咲奈の言葉
3回目のカーテンコールで舞台上に一人で立った咲ちゃん。
千秋楽の前日は寂しさや楽しみやワクワクなどいろんな思いがこみ上げたそうなんですが、
音楽学校に入る前の故郷の愛媛県を出て来る時の気持ちが蘇ったんだとか。
当たり前だったことから全然わからない世界に一歩踏み出す怖さや勇気、希望などが同じなんだろうなと思ったそう。
でも今の自分はあの時よりたくさんの事を学んでたくさんの人に出会ってお客様の愛を受けて何倍にも大きくなって宝塚を巣立つことができる。
「私は今日で卒業しますが、愛する宝塚は、雪組はずっと続いていきます。それが本当に嬉しいです」
と話す咲ちゃんの笑顔が本当にキラキラしています。
最後は客席と雪組の組子が全員揃っている舞台上を愛おしそうに見渡して、
「愛する皆様がいらっしゃるこの空間を、愛する仲間達がいること空間を目と心に焼き付けたいなと思います」
って。
そして
「これからはあーさとあやちゃんが率いる雪組をどうぞよろしくお願いします」
と言ったところで、あーさとあやちゃんがそれぞれ客席に向かってお辞儀したのも素敵な光景でした。
カーテンコールが終わった後で、緞帳前に一人で出てきた咲ちゃん。
「今日まで歩んできた道は間違いではなかったなと。どんな時も皆様がいてくださって、仲間がいて本当に幸せでした」
と言って深々とお辞儀する咲ちゃん。
とても美しい姿でした。
「終わりのないその先」
終演後に記者会見に臨んだ咲ちゃん。
千秋楽を終えた気持ち、そして宝塚への思い、男役への思いを語りましたが、その中でとくに心に残ったのは
「実は今でもまだ(自分の男役は)完成形ではないなと思っております。今日で男役は終わるんですけれども、終わりのないその先をずっと目指して、さらにさらに男役の先に進んでいきたい」
という言葉でした。
この『ベルサイユのばら』の公演が始まる時も咲ちゃんは「集大成ではなく最後まで進化し続けたい」ということを言っていましたが、ストイックな咲ちゃんならではの言葉だなと思います。
咲ちゃんらしいなと思うと同時に、今後もどこかで「終わりのないその先」を目指して進化し続ける咲ちゃんを見せてくれるんだろうなと嬉しくなりました。
男役の咲ちゃんがもう見られないと思うと寂しくて仕方ないですが、これからも咲ちゃんが活躍してくれるのを楽しみに応援し続けたいと思います。
咲ちゃん、長い間お疲れ様でした!
読んで頂き、ありがとうございました。
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